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2011年8月 5日 (金)

アラスカクルーズの雑感

アラスカクルーズには、2008年の夏に”セレブリティー・マーキュリー”号で来た事があるので今回が2回目である。セレブリティークルーズと云えば、今は大コンソーシアムになったロイヤル・カリビアン傘下になったとは云え、もともとギリシャ発祥の会社だけあって船内デザインも粋だったし、何より食事がうまかった。一方今回乗船した”ゴールデン・プリンセス”号を運航するプリンセスクルーズはクルーズ産業のもう一方の雄、カーニバル傘下となっており、船内の装飾や食事はアメリカン・コンテンポラリー調を体現していると感じる。


このプリンセスクルーズとセレブリティークルーズ、それにホーランドアメリカラインやノルウエイジャンクルーズラインの大型船は、このシーズンになるとアラスカのどこの港に行っても見る事ができ、ほぼ同じ内容のクルーズを提供している。その点ではこれらメジャークルーズラインのどの客船に乗っても内容にそう大差なく、どこのラインでも概して同じように楽しむる事ができる(もっとも見所の氷河クルーズは会社によって優先順があるが)。乗客は総じてアメリカのファミリーやシニアー層で、陸上にいるよりはちょっと「古き良きアメリカ」的な雰囲気が、クルーズ船内には漂っている感じがするのである。またカリブ海クルーズの大型船などより、アラスカクルーズの方がちょっと上品な雰囲気となっている様に私は感じるが、これは主にクルーズ海域の違いによるものだろう。


さて普段は観光客もまばらなアラスカの小さな田舎町に、夏の間は毎日の様に10万トン前後の大型船数ハイがそれぞれ2~3千人の乗客を運んで来る。港々で多くの乗客が次々に下船して来るのを見ていると、よくこれだけの人たちがクルーズ船に乗るものだと、アメリカのクルーズ産業の隆盛に改めて瞠目するのである。考えてみればアメリカ人は一生パスポートなど持った事がないという国内派の人も多数存在する大陸国家である。早期割引やらラストミニッツセールやら、ありとあらゆる方法で集客をするのだろうが、そのバイタリティーとフレキシビリティーにこの国の観光産業の強さを見るような気がする。


それに対して日本は周りを海に囲まれた海洋国家なのだが、いまだクルーズといえば、ハード面では世界の新鋭船から一時代は後れた客船数隻を「豪華客船」という決まり文句でセールスしている。確かに日本船は目の飛び出るような高級料金に見合う、至れり尽くせりの内容と食事を提供してくれるが、わが国でクルーズが始まってからもう20年になる。そろそろ邦船各社がそれぞれ特徴を出して、様々な形態のクルーズを提供して欲しいものである。どうも噂に聞くところによると日本船は、小型・高級のブティック船へ代替する事を狙っている様だが、アジア市場や退職する団塊世代を見据えて、あらたなコンセプトで7万トン級の新造大型船をどこか導入しないだろうか。外資との提携もありと思うのだが。日本と同じ海洋国家のイギリスでも近年クルーズが盛んになっているのをみると、国民性の違いとはいえ寂しい限りである。

ゴールデンプリンセスの真後ろに着桟したHALウエステルダム(ケチカンにて)

20110804

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コメント

世界一周クルーズの旅装を解かれる間もなくアラスカクルーズをお楽しみの由、お金やお時間がおありなことにも増して、バイタリティとエネルギーに感服いたしております。ご開示のお考え、まことその通りと感じ入るとともに、最近の50日の出張中12カ国から集められたエンジニアと仕事をしていてふと感じたことがあり、書き込ませていただいております。「食事の際の話題の提供と会話の維持」です。海外クルーズのディナーの席の様子は想像すら及びませんが、どうも英語を使って会話ができるかどうかに関わらず、日本人を含むアジア人は、食事をしながらいろいろな話題をおかずの一品として会話を楽のが、特に欧米人ほど得意ではないのかなと感じました。相手に対してオフェンシブにならずにさりげなく話題を提供し、それをネタに話を広げておもしろおかしく過ごすことは、火力発電所の現場で汗を流しているエンジニア達であっても欧米人にかなわないように思えました。私など、中長期クルーズを想像しますと、何をどう話せばよいのかわからず、しり込みをしそうに思ってしまいます。とりとめないこと長々と失礼いたしました。

まろんの父さん

ご投稿ありがとうございます。50日にも及ぶご出張お疲れさまでした。

仰るとおり外国人は人の名前を覚える事と、冗談を混ぜたしゃれた会話をするという事をどこかで学ぶ様ですね。人の名前を覚える事を我々も身につけなければいけませんが、しゃれた会話をするというのは、言葉の壁もあって本当に難しいものだと思います。今回のクルーズでも知らないアメリカ人と、和気藹々と会話を楽しめるほどの語学力をもちあわせない我々は、ダイニングのメートルディに「2人の席をお願いします」とリクエストしました。

商売の売った・買ったは話に共通の基盤があるので、比較的分かり易いのですが、突如出てくるジョークはその場限りの事もあって、理解して混ぜ返すのは本当に大変です。

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