ダグラス・ワード氏のサイン
アムステルダムで飛鳥Ⅱからアマデアに乗り換えて船内をぐるっと一回りすると、どうみてもクルーでなさそうな外国人のカップルが我々と同じデッキに乗船している。アムステルダムからワルネミュンデまでキール運河を通航するアマデアのクルーズは、飛鳥が借り切って日本人乗客だけのはずと思っていぶかったが、その刹那この外国人はどこかで見たことがあるぞ、という気がしてきた。そうだ、彼はクルーズ評論の第一人者であるダグラス・ワードではないかと閃いたのである。
というのも、世界の各地で客船を見た時に参考にしようという事で、今回の世界一周クルーズには、彼の著書ベルリッツ版 "CRUISING & CRUISE SHIPS 2011" を持参している。その裏表紙に載っている著者の顔写真を、客船と行き合って本を開くたびに見て来たので、ピンと来たのかもしれない。そんなダグラス・ワード氏に船上で会えるとはなんという奇遇、すべて自費で年間200日以上をクルーズ船に乗って論評するという氏が、どういう経緯でチャーターされたアマデアに乗船しているのか知る由もないが、ここは是非話しかけねばと勇気を奮い起こしたのであった。
「 あのー、失礼ですが、ダグラス・ワードさんですか?私はあなたの本の読者で、今回のクルーズでは飛鳥Ⅱの私のキャビンにあなたの本を持って来ています。あなたがもしOKならば、その本にあなたのサインを頂きたい。残念ながら本は飛鳥Ⅱにおいて来たのだが、あなたはこの後飛鳥Ⅱに来られる予定なのですか?」と一気に質問する。それに対してワード氏は 「 それは光栄です。喜んでサインをするが、残念ながら飛鳥Ⅱには訪船する予定はありません。どうしようか。そうだ、貴方と奥様の名前を頂いたら、アマデアの用紙にサインをしてお部屋に届けましょう。本当は本にサインする方が良いけどね。」と親切に言ってくれた。
後刻とどいたその紙には、私達の名前と " BON VOYAGE AND BEST WISHES FROM DOUGLAS WARD"とのコメントが添えられていた。この貴重なサインは、帰ったらパウチにでもして、これからクルーズに出かける際にお守りとして持参する様にしようか、などと今飛鳥Ⅱの船上で考えているところである。 それにつけても普段、新幹線や飛行機で有名人やスポーツ選手と乗り合わせても、まったく他人同士なのが普通である。しかし同じクルーズ船に乗ると、人との距離が随分違って声がかけられるものものだと、改めて感じたのであった。ちなみにベルリッツ2011年版ではアマデアは中型船の部で1600点(飛鳥Ⅱは1685点)4スター+となかなか健闘しているのであった。
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