ダカール
飛鳥Ⅱは5月7日今回のアフリカ諸港の中でも最もアフリカらしい町と云われるセネガルのダカールに入港した。天気は日本の初夏の様なからっとした過ごし易い好天気、ダカール市内への半日観光に貸切バスで出かけた。今回は急なアフリカ各地への寄港とあって、どの港からのツアーも現地のガイドの案内で、残念ながらすべて英語のガイドである。セネガル人のほとんどは回教徒だそうだで、ダカールの市内観光で我々のバスに乗った現地ガイドは 「 自分はモスリム教徒だが、オサマビンラディンのやった事は憎むべき事。セネガルの回教徒はキリスト教と平和共存し、日本を大変尊敬している 」と幾度も賛辞をくれた。お世辞半分としても日本人が戦後65年ODAや海外協力隊を通じてやってきた事は、世界どこに行っても評価されている事に嬉しくなる。
船に帰って夕食の際の話では、「 ダカールは良かった 」という人と「 何でこんな何もない街を寄港地にしたのか 」と云う意見が、乗客の間で2分されていると聞いた。たしかにこの様な喧騒と埃にまみれた街は世界中にありふれていて、ここがインドやミャンマーの市街地とどこが違うといえばそう大差はないのかもしれない。しかしちょっと目を転じれば、高級住宅地と云われる場所では欧州人のフランス語が聞こえ彼らが浜辺でジョギングしているのを見る事ができるし、町一番のスーパーはフランス系であると事を発見したりと、ここがフランスの植民地支配であった名残りを見つけるのは興味深い。
アフリカン・ルネサンスという高さ50米の像は、当時の大統領が自分の力を誇示するために作ったそうだが、受注した北朝鮮が建設する代金の代わりに、巨大な像の周りの土地を北朝鮮の私有地にしたり、市内観光ツアーで立ち寄ったホテルのトイレでは、モスリム教徒が尻を洗う為の洗濯機の下に置く防水パンの様な便器に出くわしてびっくりするなど、なかなか日本人が知らないワールドを体験できた。名所旧跡などがなくても、どこの場所にも新たな発見があって、多分二度と訪問できない様なダカールの様な町は、もう少しゆっくり訪ねてみたい気が私などはするのである。
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