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2011年4月 6日 (水)

資源大国日本

20110406


日曜日に飛鳥Ⅱに乗船して4日目、普通ならクルーズも中盤になり、そろそろ下船説明会の日程も気になる頃だが今回は序盤の始まり。クラシックのコンサートで云えば「 運命 」とか「 田園 」などの大曲の前に演奏される「 レオノーレ序曲 」や「 フィガロの結婚序曲 」の指揮棒が振り下ろされた瞬間の様なもので、お楽しみはこれから盛り上がるぞ、という余裕の感じだ。乗客は104日の長期クルーズへ向けキャビンに積み込んだ荷のアンパッキングも終わった様で、船内ではこれから船内生活をどう創り上げて行くのか、それぞれがプランを練っているところである。


という訳で、私も今日はアルコールを飲むのを止め、夕食もリドグリルの海鮮バーガーにジュースで済ませて内臓を休ませる。これまでも週に1~2回は禁酒をしていたが、船上でもこの習慣はキープするか、はてさて大枚はたいたこんなに大きな行事は一生の中でもそうあるものではないから、後先考えずに身体の欲するまま楽しみにブーストをかけて飲んでしまうか、その葛藤に悩む処である。毎日がクリマスか正月だったら酒好きの人はどうしよう?という感じだろうか。


今回はスエズ運河から地中海を抜ける当初の予定が、ソマリア沖の海賊や中東の騒乱のために航路が変更になり、地震・津波のためにキャンセルする乗船客が多かった様で、クルーの数より船客の方が少ない世界一周クルーズである。そのため船内はどこへ行っても混雑もなく、先も長いので雰囲気は総じて静かで落ち着いている様に感じる。といっても飛鳥Ⅱに乗るのは二度目だし、世界一周なんてのは夢の夢だったから、これまでのこの船の長期クルーズなどを知る由もないのだが。


さきほど波照間島を飛鳥Ⅱは交わし日本のEEZから漸く出るのだが、ここまでで一番大きな感慨は 「 日本は広い 」という驚きである。東京を出て途中で神戸に寄ったものの丸4日航走しても、まだ日本の圏内にいるという事は、わが国が水産資源や海底の資源にいかに恵まれているのかを想像させる。この膨大な眠れる資源が日の目を見るには、技術開発はもちろんだが、これらが経済的にペイできる程度まで国際的な資源価格の値上がりが必要なのだが、中国やインド、その他の台頭でただでさえ資源を奪い合っている状態のところに、今回の原発事故で原子力エネルギーの見直しが起きる事は必至。日本は地震の被害を乗り越え、次に羽ばたく時は資源的には大変なポテンシャルを持っているのかなあ、などと考えつつ南シナ海に入って行く今夜である。海の難所バシー海峡に向かい、窓の外では風が強まって来たようだ。

写真上は神戸港出港の様子、下は日本最南端有人島の波照間島
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