予定は延期
今日は多くの国民が思っている様に、自分が今できる事は何かと考え、ささやかな節電とこれまたささやかな寄付をする。明日の予定も電車の運行状況が不明であるし、私の様に暇な人間が乗車して、忙しい勤め人の邪魔をする事もないと延期する事にする。想定以上の地震とはいえ津波に対する防災に関しては、国内で最も敏感であったはずの東北地方の海岸でおきた惨状や、原発の危機的状況を見ると、人間の叡智の限界や自然の怖さについて改めて考えさせられる。
今日は首都圏の停電が計画されたが、いざこれが切実なものとなると、電気が止まった時の不都合にうろたえるのである。高層ビルではエレベーターが動かない、冷暖房や空調も電気だし、マンションのタンクに水をくみ上げる事もできず、電気が停まるとほとんど生活ができない事がわかる。そういえばアメリカに住んでいた時、突如襲った冬の嵐によって広範な範囲で電力供給網が寸断され、まる3日間停電した事があった。その時は都市ガスがエネルギー源のセントラルヒーティングもサーモスタットが動かなくなって結局使えなくなり、部屋の飾りだと思っていたファイアープレースに薪をくべて暖をとり、しばし前世紀の様な生活をしたものだった。
最近はオール電化の新しいキッチンなどと言う文句につられて、人々はより電力により依存する様になっているし、増える電力需要で日本でもアメリカでも原発が改めて見直されているらしい。こんな事態は想定外のごく稀な事と考えるのか、防災やエネルギーに関する問題はこの事態が沈静化したら、今一度見直しの議論がおこるのだろう。一方震度5強の地震でも東京の建物やインフラには驚くほど被害がなかったが、これも阪神・淡路大震災の尊い犠牲から学んだ補強・耐震工事があったからではないだろうか。被災地の報道をみるにつけ、人間の力がどれだけ小さなものかという事を感じる一方、全国の人々の協力や各国の支援の和に僅かに救われる気持ちもする。
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