東京ゲートブリッジ
先ごろ中央部分が繋がったカンチレバー式のトラス橋、東京ゲートブリッジを一望する場所を通りかかったので思わずシャターを切った。東京の若洲と中央防波堤外側埋立場を結ぶ自動車用橋梁で2011年度の完成を目指しておりトラス橋としては国内最長級らしい。恐竜にも見立てられる変わった構造は、その下を大型船が横切る為、海面上の高さを充分に取る必要がある上、羽田空港の航空路の高度制限があるのでこんな形になったと云う。
昨年カンチレバートラス橋としては世界第2位の長さを誇る、英国エジンバラのフォースブリッジを見て以来、「 カンチレバー? 」とか「 トラス橋 」とかの意味に興味をもって改めて調べてみた。それによるとカンチレバーとは「 片持ち梁 」と云う事だそうで、例えば入れ歯を作る際に隣の一本の歯からブリッジを伸ばして入れ歯を固定するのがカンチレバーなのだそうだ。その他レコードプレーヤーの針の様に片方を固定しながら針先を震動させる如く、梁の片方だけを固定している構造をカンチレバーと云うらしい。 たしかにこの橋も両側の橋脚から、梁を伸ばして作られているのでカンチ・レバー式である。
一方、トラスとは橋に外部から力がかかった場合、その力を分散させる為に橋げたの上や下に三角形を組み合わせた構造物をつくり、たわみや伸縮を分散させるものだと云う。割り箸の様な細い棒に、空中で上からまっすぐ力を加えるとすぐ折れるが、この棒の両端を握って、伸ばしたり押したりする力を加えてもなかなか折れない。橋に力が加わった場合に、橋げたに三角形(トラス)を組み合わせると、外部の力がトラスに伝わって、圧縮や引っ張りの力に分散されるので、橋の強度を高めるのがトラス構造なのだと云う。
鉄道でも自動車でも橋を通る度に、橋げたの両側面に三角を基調とした構造物があるのは何故なのだろかといつも疑問に思っていた。あれは列車や車が橋から転落するのを防ぐ為ではなさそうだし、一体何の意味があるのかと疑問を持っていたのだが、フォースブリッジや東京ゲートブリッジを間近で見て、今回やっとあの意味がわかったのであった。何でも興味を持って調べてみると目からウロコの発見があるものだ。
フォースブリッジのブログ
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