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2011年2月18日 (金)

みなさまのNHK

NHKの特集「無縁社会」で取材された出演者が、番組の意図に沿って勝手に「ネットに引きこもり、社会と無縁」という様に演出されたと憤っているそうだ。私も近頃NHKのこの種の特集番組の製作方法には、違和感を覚える事がある。先日も夕方6時台に、就職活動に苦労する大学生がどこも内定を得られない例を、何日にも亘って報道していたが、これも随分意図的な製作方針を感じた。旧ブログでも採り上げたとおり、かつて高度成長期で、なおかつ大学進学率が極めて低かった私の頃も大卒就職難の年があった訳で、今や同世代の約半数が大学生になり、その中には分数の足し算ができない者もいるという状況下で、これら卒業生全員に所謂「大卒」相当の職場が用意されるはずもない。

なかんずくNHKで採り上げられた例では、地方のあまり知られていない私立大学の学生、それもごく普通(らしい)の学生を主に採り上げて「内定がとれない」と強調するのだが、一方で私の知人の子息たちで東大や京大、一ツ橋大学などに通う学生は、昨年も今年もそれなりの有名企業に入っているのも現実なのである。社会のある現象を採り上げて、自分の考えた筋に沿って対象者を選び、意図的な編集をすれば検察の「にせ調書」の様に自分の思い描いたシナリオが描けるのだろうが、社会の本質と云うのは必ずしもNHKの番組の様にはなっていない。受験戦争を勝ち抜いた子供には、それなりの就職先を得るチャンスが多い事は、昔も今も変わらないのだと感じるが、その様に努力する者の事は報道せず、大衆迎合的に番組を編集するのが「皆様のNHK」なのだろうか。

「無縁社会」の出演者はネットを活用する事を肯定的に考えて出演したそうだが、放送されたNHKの番組では、実社会から逃避しネットに依存している生活者として編集をされたと怒っている。就活の問題で云えば社会全体の求人はなお新卒学生数より多く、ブランドさえ選ばなければ実際にはどこかの企業に就職できると云われている。また私がかつて面接した側から云えば、名前の知らない大学の学生でも、例えばTOEICで850点近い成績をとっている者なら「おや?」と注目するもので、努力すれば道も開ける事を本当は報道してほしいものである。昔も今もあまり変わらない現象や、事の本質は実は違う事をことさら採り上げ、自分の筋書きに沿って社会がおかしいと警鐘する様な番組を制作するのは如何なものであろうか。

旧ブログ→http://www.we-blog.jp/wave/seahawks/a0000290837.php

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