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2011年2月19日 (土)

正しいギョウザの食べ方

妻が送別会とかで、昨晩の夕食は一人で摂る。この機会に、普段彼女が行きたがらない近所の大衆中華料理屋に今日は行くべし、と意気込んで北風の町に出る。この店ごく普通のラーメンとかチャーハンとか餃子などを出す町の中華料理屋だが、少々古めかしくておっさん達が好んで行きそうな店なので妻はあまり好きでない。厨房ではおやじ一人で鍋を振っているのだが、このおやじの体調によって日によってちょっと塩味がきつかったり反対にひと味薄かったりする。しかしそんな人間的かつ反マニュアル的な中華がなぜかノスタルジックで、一人で外食する時はごく近所のせいもあって良く足が向く。


まず何と行っても、スポーツ新聞がお客用にラックに常に置いてあるのが良い。それも先客のつけた醤油のシミが新聞紙の端にちょいとついていたりするのが、大衆料理屋らしくて粋である。いつも違った顔のパートのオバサンが接客をしているが、大体このおばさん達が気がきいていて言葉使いも適切。コンビニ風の気持ち悪いバカ丁寧な日本語などは使わないが、コップに水がなくなればさっとお代わりを継ぎ足し、一通り食べ終わった頃にそっと伝票を持って来たりと目利きが効いている。これを見るとファミレスやコンビニのこれでもかと云う慇懃なマニュアルとは違って、客がどうしたいのかおばちゃん達はちゃんと肌で感じているのだな、と気分が良い。


それから焼きそばを注文すると、皿に大盛の和カラシが沿えてあるのも良い。結構一流と云われる中華のレストランではカラシなど邪道とばかり、わざわざ頼まないと持って来てくれなかったりするが、スパゲッティー屋でタバスコがないのと同じで、「 店の流儀を客に押し付けるなよ、カラシ位黙って盛って来い 」などココロの中で舌打ちしなくて良いのが好感がもてる。


と一人で焼きそばを食べていると、残業食でも食べにきたのか若い男女がどやどやと入ってきて、餃子を注文している。出てきた餃子を前に一人が「 餃子ってラー油だけをかけて醤油につけないのが本当の食べ方なのよ」などと薀蓄をたれているのが聞こえる。こちらは「 ふん、焼き餃子などもともと中国にはほとんどなくて、戦後日本で流行っただけなのに、それの正しい食べ方などあるものか 」と心中思いつつ、どんな料理にも「正しい食べ方」だとか「通」はこうするなどと、それらしい解説ができるものだと感心しながら、一人残ったビールを飲みながら汚れたスポーツ新聞を眺めていたのだった。

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