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2010年12月21日 (火)

日米同盟 VS 中国・北朝鮮

文春新書の12月新刊『 日米同盟 VS 中国・北朝鮮 』(アーミテージ・ナイ緊急提言)が大変面白い。ポパイを彷彿とさせる風貌で海軍の出身、共和党の国防の専門家リチャード・アーミテージと、外見もスマートならリベラルを代表する民主党のジョセフ・ナイという、”しゅん”の二人の知日派の安全保障の専門家に、ワシントン駐在暦が長い日経新聞の春原剛が絡んだ座談形式の新書で、東アジア情勢が風雲急を告げる今、まことに時宜を得た発刊といえよう。

一読して感じる事は、中国が台頭し北朝鮮が行き詰っているこの時期に、鳩山や小沢など民主党政権が出した数々の媚中サインが、予想以上に東アジアの混乱に拍車をかけているという事である。この事は日本のメディアでも縷々述べられてきたのだが、世界の国防の大御所二人が第二次大戦後の歴史を踏まえ、東アジア以外の世界の趨勢も重ねあわせて、我々の知らない中国の本音なども交え、様々な角度から解説する座談を読むと、なるほど事態は容易な事ではないと云う認識が深まる。

ともすれば日本のメディアは国防問題と云うと必要以上に卑屈であったり、逆に大げさであったりすると私はしばしば感じるのだが、安全保障は我々素人が考える以上に様々な要素がもつれ合い、心理戦の側面が強いものの様である。特に混乱時には国家の意志と覚悟がその国に盛衰を決めるものである事が、今更ながら思い起こされるが、戦後体制の中で国防という事を棚上げにして、日本の独立の意味を問う事をおろそかにしたつけが、尖閣の中国漁船問題や普天間の混乱につながっているのであろう。

この本の1頁1頁を繰る度に「そうだよな、アメリカは日本をこう見ているに違いない」と妙に納得し、「世界の常識が日本の非常識だよな」とあらためて気づかされる。ついこの前まで中国人民解放軍は、日本の軍備拡大が最大の懸念事項であったと本書には記されているが、日本の平和ぼけした政治家がもたもたしている中に、中国は軍備や安全保障に次々手を打っていて、わが国は後手後手に廻っている様だ。在日米軍に対する 「 思いやり予算 」などと、さも人に施しを与える様な表現はやめにして、「わが国の国防、アジアの安全保障の為の予算」と言いなおし,地域の公共財である日米同盟をよく日本人一人一人が見つめ直して欲しいものだ。

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