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2010年12月30日 (木)

2010 きそ 小笠原クルーズ

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太平洋フェリーの”きそ”は、クルーズ誌などでトップ・クラスの評価を毎年得ている船で、全長200米・総トン数16000トン、通常は名古屋~仙台~苫小牧をサービスしている。もっとも内航フェリーは、税金の関係で車両甲板など大幅な減トン計算をしているので、本来このサイズなら外航船で云えば35000トンクラスの大型船といえよう。我々も数年前に、国内隋一のこの”きそ”に名古屋から苫小牧まで乗船した経験があるが、ゆったりした客室や仕様は、さすが評価ナンバーワン・フェリーと感じたのだった。

その”きそ”が、お正月恒例の東京発着4泊(丸5日)の小笠原クルーズに就航すると云うので、今朝写真を撮ってきた。フェリーの定航定時サービスを中断して30日早暁に東京港に入港した”きそ”は、30日午前10時にお正月の小笠原行きクルーズ船となって、多くのクルーズ客を乗せて東京晴海の桟橋を旅立って行った。しかしこのクルーズの料金は2人用の個室で20万円強からとかで、これは余りに高すぎる設定で、これまで幾度か検討すれど乗った事はない。飛鳥Ⅱなど純粋客船が一晩4万円~5万円の単価なので、それと”きそ”が同等なら、ハード面や食事、ホスピタリティーで雲泥の差があるクルーズ客船を正月休みには選ぼうと言うのものである。

日本にはお正月特別料金というシステムがあって、旅行業界ではこの時期バカ高い料金を徴収する事が許されるらしいが、通常は苫小牧~名古屋まで2泊の特等料金が朝食付きで2万4000円なのに比べ、このクルーズでは同じ特等が4泊5日で26万円以上と馬鹿げた料金設定である。日本のクルーズ船の良いところは、お盆や正月も普段とあまり料金設定が変わらない点なのだが、足元を見透かした様なこの正月特別料金はクルーズとして如何なものだろうか。さらに晴海の駐車場に車を駐めておけば5日で5000円なのに、フェリーに車を載せれば1万円を徴収すると云うから、思わず目が点になる。

という訳で、乗船する気はサラサラないのだが、東京港に一年に一度顔を見する”きそ”もまた良しかと、今朝はカメラを構えたのであった。日本人船長の国内のフェリーがH旗(パイロット・オン・ボード)を掲げて、東京港を出て行くのも普段はちょっと見られぬ場面だと、寒空にファインダーを覗くのであった。

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