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2010年10月30日 (土)

TPPへ参加しよう

日本はこのまま座して退潮の道を歩むのであろうか。貿易に依存する割合が違うとは言え、つぎつぎと国家戦略を打ち出し貿易拡大・産業競争力強化を志向する韓国と、国内の既得権益に配慮して、衰退の道を歩む日本はあまりにも対照的である。デフレ経済と円高で預貯金を持つ高齢者世代には、日本経済の不振も痛みをそう感じないのかもしれないが、次の世代が社会の中心になる頃には日本はアジアの片隅の小国となってしまうのではないだろうか。

TPPなど自由貿易交渉の参加が議論になっているが、日本経済のこれ以上の沈下を防ぐ為に、これらへの積極的な参加をぜひ進めてもらいたいものである。小沢系の議員などはさっそく農業票欲しさに、各種自由貿易構想に反対の意向らしいが、何しろわが国は、たかだか総農業総算出額8.5兆円に満たない農業保護のために、国民や多くや企業の犠牲の上に輸出入のハードルを高くしてきたのである。パナソニック一社の売り上げは9兆円だそうだが、民間企業一社にも満たずGDPの1%にも満たない農業や農協の為に、日本の国力が蝕まれてきたとも云えるのである。(山下一仁著、宝島新書・「農業の大罪」による)

前原外相が「1.5%を守るために98.5%が犠牲になっている」言った通り、農業・農協保護の為に自由貿易協定に乗り遅れれば、日本の国力の衰えは取り返しのつかないものになるのではないか。世界の経済やわが国を取り巻く環境は、もの凄い勢いで変化している。戦後の日本の躍進を支えた55年体制や東西冷戦構造も過去のもの、非核三原則だとか武器禁輸だとかの平和ぼけの政策の見直しも含め、政治・経済ともガラガラ・ポンと大胆に見直さなければ、日本はやがて中国の属国になるのではないだろうか。

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