がてまら丸
クルーズで知り合いになった方から連絡があった。ご主人が作成してご自宅に飾ってある船舶模型を譲って下さると言う。そんな大事なものを頂いて良いものかと迷うが、先方は模型が自宅に幾つかあるので遠慮せず貰ってくれと言われるし、ちょうどこちらも事務所の飾りにそんな模型があったら良いなと思っていた処なので渡りに舟と譲って頂く事にした。昨日は車で先方のお宅まで行って模型に対面したが、これが見てびっくり、実に精密で立派な模型で、一隻をつくるのに数ヶ月かかったそうである。
博物館などに飾ってあるこういう船舶模型は専門の業者が作るのだが、普通の貨物船でも1隻200万円位する。というのも模型業者は造船所で作成した船舶の本物の設計図から模型用の図を起こし、木を削り金属の部品を作るのでとても手間ひまがかかる。そういえばかつて海運会社に勤務していた頃、営業活動の一環として大口の荷主に船舶模型を贈答したらどうかと考えて、模型業者に見積もりを依頼した事があった。その時は、模型の値段の高さにびっくりし、4隻注文するから1隻あたりの金額を半額にしろと話を進めたのだった。その時贈呈した模型が、今でも荷主の会社のロビーや応接間に飾ってあるのを見ると、とても懐かしくてうれしくなるのだが、模型というものは船舶に限らずなにか心をときめかせてくれる。本物をもてないモノへの所有欲というヤツだろうか。
で、これが昨日いただいた貨物船である。コンテナ化や専用船化が始まる前の60年代後半の9000トン在来型定期船がてまら丸で、カリブ海や中南米へ重量物を含めて各種雑貨を運び、帰りは米国から肥料や石炭を運んで来た。ブリッジの前の4対のポストに林立するデリックブームの精密な復元模型を見ると、作り手の船への愛情を感じるとともに、高度成長期のわが国の輸出入を支えた在来型貨物船の昔日の活躍を思い出すのであった。
バルクキャリアー 2010-10-24 22:51:48
のすけさん
そうなんです。グアテマラ丸でなく”がてまら丸”です。でも何かグアテマラには縁がありますね。
のすけ 2010-10-24 22:30:39
なんと!
がてまら??
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