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2010年9月 1日 (水)

ニューカッスル・メトロ

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イングランド北部ニューカッスル市郊外を走るメトロの電車である。タイン川の両岸にループ線を含むメトロ鉄道網が敷設されているが、そのうちウエステルダム号が着岸したタインマス港からニューカッスル市街地まで13キロ余り、約20分の往復車窓を今回のクルーズでは楽しんだ。ニューカッスル地区は昔は英国の一大重工業地帯で、明治初期の帝国海軍の戦艦「八島」「初瀬」などはこの地で建造されて輸入されたものであるが、今は周辺一帯は静かな海岸の住宅地なので、そこを走る電車や施設も相当古びたものかと予想していた。日本で言えばちょうど地方の中小私鉄ぐらいのイメージで、タインマス駅のクラシックな駅舎で電車を待ったのである。

15分に一本くらいの間隔でやってきたのは、一両が15米位で2扉、クロスシート、ワンマン運転の4両編成の電車である。ごく普通のカルダンドライブの車両で、外国の鉄道にありがちな落書きも一部見られたが、車内は予想以上にきれいである。先頭車はタイヤフラットでややごとごと音がするが、それ以外は車両は良く整備され、日本の大都市郊外の私鉄と雰囲気は大差ない。線路は当然1435ミリの標準軌で枕木はコンクリート化され、線路の規格も日本の中小私鉄より高そうである。信号機は赤、橙兼用の2灯式で自動閉塞、線路に多数敷設された信号用の地上子からはATSの様な安全設備が完備している事が伺え、予想外の先進ぶりにさすが鉄道発祥の地の事はある、と感心したのであった。メトロはニューカッスル市内は地下鉄になるが、どの駅も清潔である。

帰り道にタインマス駅に掲示された駅舎の由来に依ると、この鉄道は1882年に開業した後1904年に電化されたが、これは世界初の郊外電車であり、その後の電車輸送のさきがけであったと誇らしげに記されている。そういえば、ちょうど日本では甲武鉄道(現中央線)が飯田町(現飯田橋)と中野間に、わが国初の市街電車を運転したのが1904年である事を思い起こす。この甲武鉄道の電車は、部品は輸入したもの乍ら車両は自社製で、戦艦を英国からやっと輸入したわが国が、郊外電車では世界のトップと同じ頃に製作・開業している事はちょっとした驚きでもある。

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