おりえんと・びいなす再会
数日前ウエステルダム号がエジンバラに入港する際に、反航して出港していく白い客船を発見する。どこかで見たような船だなと目をこらしていると、どうやらかつてびーなす・クルーズにいた旧”おりえんと・びーなす”の様に見える。両船が次第に近づくにつれ、親会社新日本フェリーの各船に似たシップデザインから、元”おりえんとびーなす”である事が鮮明になってきた。
”おりえんと・びーなす”は1990年、ふじ丸など日本船が外航客船事業を再開した頃に造られた船で、珍しくIHI石川島播磨重工で建造されている。21,900トンの小型船ながら、初期の外国クルーズ船で流行した、ラウンジつきの特徴あるファンネルを採用しているので良く覚えている。バブル崩壊後の経済で、後から出来た”ぱしふぃっく・びーなす”と2隻体制では、さすがにキャパシティが多すぎたためか、2006年に外国のクルーズ会社に売却されたのは知っていたが、まさかスコットランドの港で再会するとは思わなかった。
持参の双眼鏡で船名を確かめると、”DELPHIN(独語いるか) VOYAGER"とありファンネルにはいるかのマークが描かれているので、どうやらドイツの会社に売られた様だ。ファンネル中段にあるラウンジも改造が施されているが、往時と一番変わったのはスポーツデッキなど後部のハウスまわりが、最近流行のベランダつきのキャビンに変わっている点であろう。かつては船体後部がちょっとフェリーチックだったが、こうして改造されると随分印象が変わって、立派なクルーズ船に変身したのにびっくりする。デッキには相当のクルーズ客が乗船している様で、かつての日本船が第二の人生をヨーロッパでみつけて活躍してくれているのを見てうれしくなった。
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