ホランド・アメリカ社ウエステルダム号・12泊の英国周遊の感想
<ウエステルダム号のアコモデーション>
- プロムナード・デッキは木張りで広く本船を一周全通しているし、テンダーボート作業中も、通行止めにしておらず自由に行き来できる。往年のライナーボートからの伝統なのだろう。
- あらゆる処にクラシックな絵画や彫刻、模型などが展示されている。特に船首階段には歴代ウエステルダム号の絵画が掲げられ伝統を示している。船内の絵や置物をみてまわるだけでじっくり楽しめる。
- レセプション部の広く高い吹き抜け(アトリウム)はごく小さく、人々の集う場所ではなく出入り口であると割り切っている様である。船内デザインはオーソドックスで地味だが、時々ギンギラの壁面や青のドアノブがあったりとびっくりする箇所もある。
- 部屋は快適で収納場所も多かった。ただお湯の水圧が低くてシャワーがやや不便だったのは残念。トイレバキュームが流れないという不具合は一度もなかった。
<サービス>
- 食事はメイン・ブフェとも美味しかった。(というか私はどの船でも美味しいと感じるので評価する資格はない)。メキシカンフード・バーがあってタコスを自分で作って食べられるのは楽しい。サラダは昼以降はいつでも食べられるし、寿司(もどき)も一応ブフェにある。
- サービスクルーは皆元気できびきびと働き、よく気がついて仕事をしている。部屋掛りはいつのまにか手際よく部屋の清掃をしてくれたのは感心した。ターンダウンあり。
- 船内の催しものは、”ファンシップ”的要素が少なく、個人個人で静かに楽しんで下さいという方向と思われる。(そのためにアトリウムも小さいのかもしれない)。アクティビティの種類が少なく、また乗船者もあまり積極的に催し物に参加しない様で、ラインダンス教室などは参加者が少なく中止になったそうである。
- 今回は3回ほどショア・エクスカーションに参加したが、これらの手配は大変スムースで心地よかった。
<雰囲気>
- 今回乗客はオランダ人が1000名、アメリカ人が500名と船内のほとんどを占めていた。ヨーロッパ周遊と云う航路的な要素なのか、ヨーロッパ人が多いという事からか、今までの大型船とはかなり雰囲気が違う様だ。(ほとんどの乗客がカードホールダーに乗船カードを入れず、ポケットや財布にしまっていた)
- 米国船の乗客平均年齢の43歳より今回は乗船客の年齢が高く、家族連れや若者達だけのグループは少ない。朝・昼食にジャケット着用者も相当見受けられ、一瞬ここは日本船か?と錯覚するくらいである。
- ダンスは米国船の様に皆で楽しくという感じではなく、ステージの上手な人を遠巻きに眺めている人多く、ロックン・ロールやラインダンス、ディスコ音楽などは低調で、プールサイドの音楽は皆無。私たちは「音楽の少ない船だね」と同行者と話していた。
- 総じて高齢者の多い欧州調のゆっくり落ち着いた雰囲気、壮年以下にはちょっと硬いと感じる雰囲気といえよう。
<ツアー>
- 今回私たちは、お盆の期間で航空券が取りづらい事、空港と上下船港が離れている事などから初めて添乗員同行のツアーに参加する事にした。そのため往復の手配や船内での諸予約などとても楽ができて、クルーズをゆっくり気軽に楽しめたし、同行者とのお話も楽しかった。これからも個人手配にしたりグループでクルーズをしたり、コースや季節によってケース・バイ・ケースで乗船していきたいと思った。(思わず修学旅行を思い出してしまった!)
« フォースブリッジ | トップページ | M/V SAGA RUBY »
「船・船旅」カテゴリの記事
- 飛鳥Ⅱ 2025年 世界一周クルーズ 乗船説明会に参加して(2024.09.07)
- 飛鳥Ⅱ 2025年 世界一周クルーズ 乗船説明会(2024.09.01)
- クイーンビートル 運航停止(2024.08.20)
- ディズニークルーズ日本に上陸(2024.07.10)
- 飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ 急遽発売(2024.05.27)
英国周遊クルーズ楽しく拝見しました。
いつものことながら臨場感あふれる記述力には、感心しきりです。
PORT OF TINEの桟橋の写真、干満差が大きいのにはびっくりです。
ご夫妻のご活躍をお祈りいたします。
投稿: プードルの「健ちゃん」 | 2013年6月 4日 (火) 17時33分
プードルの健ちゃんさん
コメントありがとうございます。確かに干満差が大きいですね。気がつきませんでした。
ヨーロッパの船旅が面白い事がわかりました。アメリカでのクルーズとも雰囲気が違う事を知りました。またいつの日か東地中海などを訪れてみたいと思っています。
これで妻は飛鳥Ⅱの乗船記にようやく戻れホッとしているみたいです。
投稿: バルクキャリアー | 2013年6月 4日 (火) 21時32分