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2010年7月 6日 (火)

日本の森林再生

食料自給率が40%などと云う恣意的な数字に騙されて、食の確保のために農家保護の補助金が必要だという農水省のプロパガンダに政治家やメディアが踊っているが、日本の農業の生産額は先進国の中では米国についで世界2位、世界全体では第5位で、EUの農業大国フランスなどよりはるかに多いそうである。食料輸入額についてみてもフランスなどと同規模の世界4~5位で、食料の自給率が低いと云うのはまったく出鱈目だと云う。(講談社+α文庫『日本は世界5位の農業大国』)算出の根拠もあいまいな自給率なるものを、国策かのごとき発表しているのは世界広しといえどもわが国だけで、いつもながら農業や漁業政策には胡散臭いものを感じてしまうのが、われわれ都市の消費者ではないだろうか。

それはさておき、同じ農水関連でも、日本の林業は大変なポテンシャルがあると云われている。なにしろ日本は国土の3分の2が森林で、北欧諸国に匹敵する世界有数の森林面積を誇っている国である。ただし山間部の森林が多く、大径木が少ないわが国の林業では、コスト面では輸入材に太刀打ちできず、自給率は20数パーセントにとどまるのだが、外国産の材木と国産材のコスト差は、米や麦などの農業産物よりはるかに小さく、やりようによっては充分競争できそうだ。排他的経済水域に眠っている潜在的資源のみならず、農業の生産額や森林資源などを考えると、日本も実は大変な資源大国であるという事になるのだが、そういう文脈では補助金にどっぷり浸かった今の農水行政の拠り所がなくなるから、資源がない・食糧の危機と農水省は喧伝しているだろう。

林業振興について云えば、6月28日の日経新聞で新日鐵会長の三村氏が提言している様に、林業予算の拡大により公共事業の減少に泣く地方経済も潤う事であろうし、環境面ではCO2の吸収がなされ、資源逼迫時代を迎えて日本の森林に再生のチャンスが到来しつつある様だ。また森林の整備は花粉アレルギーの減少にもむすびつくだろうから、健康の面から効果がありそうだ。 さらに日本の水資源である山林が、最近中国人に買い占められているという噂を聞くと、安全保障の面でも有効な手段と云える。しかしなぜか林業振興が政治の争点にならないのは、農協の様な組織があるわけでなく、林業が票に結びつかないからだそうであるが、わが国の農業を弱体化させる農家への所得保証などは、もういい加減にして、もっと林業の整備に農水省は予算を割いたらどうであろうか。

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