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2010年7月10日 (土)

少し愛して長く愛して

妻の会社の健康保険組合から家庭薬の社内頒布の申込書がくる。風邪薬などとともに水虫の塗り薬を頼んでくれと云うと、妻は「また~?格好悪いからやめてよ」といやな顔をする。水虫(疥癬菌)にかかると云うのもあまり格好よくないし、この皮膚病はしつこいもので、妻のしかめつらもわかる気がする。しかし水虫は治ったと思って放置すると、またいつの間にか症状が出てくる事もので、しかたなく毎回妻に安価な社内頒布の塗り薬を頼み、風呂上りに足に塗るのである。

そもそもは高校・大学と運動部にいたので、汚い寮や運動部員だけの風呂場、部室などで7年間生活しているうちに、インキンタムシや水虫に感染していたらしく、以後ずいぶん苦労したものである。インキンの方は、合宿所で皆で輪になってタムシチンキを塗りあい、その滲みる痛さにヒーヒー言ってはしゃいだのだが、卒業して運動をやめ大学病院で貰った薬ですっかり完治してしまった。しかし水虫のほうはこれまで何回も病院に行って薬をもらったのだが、その時は一旦治った様にみえても、また数ヶ月すると再発する事を何十年も繰り返している。

ところで疥癬菌の様に人間に寄生して生きる生物は、人間との共生のためにそうひどい悪さはしないものなのだろうか。わたしの水虫も左足の指の間にあるだけで、痛みもかゆみもジクジク感もない。ひっそりとそこに居座って私と共に生きていて、右足にうつるわけでもなく、家人に伝染するわけでもない。そうして40数年間も一緒に暮らしていると、時々なぜだが愛おしい気持ちさえわいてきて、薬で何回も駆逐しようとする一方、よっほど私の左足がすきなのかと妙に感心してしまうのである。しかし同じ条件でも右足にはなく左だけと言うのも考えてみれば不思議なもので、私の疥癬菌は私の左足を40数年も愛しているのであろうか。

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