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2010年5月19日 (水)

就活の季節

テレビを見ていると就職活動の学生が、スマートフォンを購入し「就活には情報が必要だから」と言っている。新聞の夕刊には就職試験を受けて落ちた会社から、「残念な結果だったが、今後もわが社の製品を宜しく」と荷物が届いたと言う記事がある。最近は親の為に就職情報の説明会などが開かれるというから、世の中変わったものである。そんな点からすると昭和40年代の高度成長期に就職した我々は、誠にのん気なものだった。丸の内仲通りを端から歩いて名前を聞いた事がある会社に入ってみよう、などという就職活動のノリで、人事の担当者と面接すると「この会社は上場してます?」などと、ぬけぬけと質問したのであって、会社の情報などはほとんど調べた事がなかった。

しかしこんなふざけた学生でも、就活でぞんざいな扱いをされると、後が恐ろしい事になる事もある。就職試験に落ちた学生に自社製品を届けるなんてのも、そんな学生を顧客として引き留めておきたいのだろうから企業も大変だ。私の場合は、船会社に就職してしばらくして大型船の輸送契約を担当する課に配属になったのだが、運賃受け取り口座を、就職試験でひどく不愉快な思いをしたある都市銀行から、裁量で許される範囲で他の銀行に変更した事が何度もあった。なにしろ大型船の用船契約は一航海で一億円ほどの運賃を年に8航海ほど受け取るので、銀行にとっても運賃の収受口座をもつ事は大切なはずである。「 あんな銀行は2度と使ってやるか 」とできるかぎり他の銀行を使う様に、用船契約を変更した時は溜飲が下がったものであるが、30年以上たった今から思うと、誠に幼稚な抵抗をしたものであった。金融機関に勤めている妻は、「そんな不遜なサラリーマンだったから出世しなかったのも当然ね。」と言うが、正にその通りと反省もする。

当時は企業の活動も大雑把なもので、コンプライアンスなんて言葉もまったくない時代である。随分むちゃくちゃもしたが、それが許されてきたのは、ひとえに大らかな上司と自由豁達な時代背景だと思っている。「就職には情報が大事です」などとメディアにのせられスマートフォンを購入する今の学生が可哀想だし、本当は就職活動は情報などでなく、学生の実績とセンスなのだと、面接をおこなった側からは言いたいところだ。例えて云えば「体育会系です」などと言うノリではなく「体育会に入っています」という実績と、学校や家庭での教育や、多くの本を読んだ中から身についたその人固有のセンスが面接試験では大事なのだと思っている。

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