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2010年5月13日 (木)

プロダクツ・オブ・チャイナ

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クルーズ船”レジェンド・オブ・ザ・シーズ”に乗って上海のクルーズターミナルに到着すると、ショアエクスカーションで、乗客を観光に連れて行くバスが岸壁に集合している。20年前に初めて中国に来た時には、毛沢東や文革を連想させる時代もののトレーラーバスが町中に溢れていたが、今回はエアロ・ダイナミクスを追求したような格好良いバスが並んでいて 「 ああ中国も変わったなあ 」 と感心したのだった。

上海の半日観光を申し込んであったので、そのバスの一台に乗り込んだところ、エアコンが効いて新しくきれいな車内である。ところがバスが岸壁を離れて、上海の町に入って行くと、いきなり、がたがたと中国の悪路から来る震動が座席に伝わってくるので、「 あれ、乗り心地が悪いな 」と違和感を覚える。ちょうど一昔前の日本の路線バスに乗った時の様に、路面の震動が座席に直接伝わってくるのだが、最新の形をしたバスが、日本の昔のバス並のサスペンションなのかと驚く。観光のために降車地で止まった際、さっそくボディの下を覗き込んでみると、やはり前輪・後輪とも旧来のリジッド・リーフバネのシャシーである事が解ったのだった。

日本では20年ほど前から観光バスは空気バネを採用し、鋼板を逆山形に重ねた様なリーフバネは、今はトラックにしか使われていない。しかし中国では外皮は最新の観光バスに、まだトラック並のサスペンションを装備している事に、なるほどと妙に納得を覚える。外観こそとてもモダンな装いだが、目に見えない所は、トラック並のシャシーに載ったバスだという事に、中国製プロダクツの現状を見た気がした。

上海周辺には、両岸ぎっしりと造船所が立ち並び、大型の新造船が建造されている。今でも中古船市場では、日本の造船所で作られた船舶には、プレミアムがつくのだが、これら中国で出来た船舶が何年か後に中古マーケットに出てきた時はどうだろうか。その時も、やはり日本製とは何億円かの違いがあるのだろう、という事をこのバスに乗って感じたのであった。


バルクキャリアー 2010-05-13 23:37:59
ぽんぽこりんさん

車など輸送機器は微妙なテイスト・質感が乗り心地に結びつくのだと思います。そこに至るまでには、材質の吟味・下請けとの打ち合わせ・永年の蓄積などがインテグレートされているはずです。かつての日本車も幼稚なものだっでしょうが、中国の車は外観は素晴しいが我々が買う対象にはまだ当分ならないでしょうね。

ところで中国は民間機や軍用機の開発に熱心なようですが。この面では国の総合力をどう活かしてくるのでしょう。単純な技術面の話だけなら日本も民間機の製造はできるのでしょうか?航空機開発には技術だけでなく、マーケティング力・営業力・資金力・軍用との共用など問題は多々あるのでしょうが、日本製の民間機が再び飛んで欲しいと思っています。


ぽんぽこりん 2010-05-13 23:13:01
今回のバスのお話はとても興味深いお話でした。
表面を繕うことだけに気を取られている現状をとても良くあらわしている出来ごとだと思いました。

そしてそれは、我が日本が数十年前に経験していた事だと思うと、笑っていられないのかもしれません。

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