国立競技場トレーニングセンター
春の陸上シーズンになってきたので、スピード練習をしようと思うが、60歳代の部にあとわずかで手が届く年代になると、さすがに筋力が衰えて400米を80秒以内で周回するのがしんどくなる。こんな時はトラックでトレーニングを積み、少しでもスピードを養成して、シニアトラックレースの各周回のラップを余裕を持って通過したい。しかし都心で、日常的に個人が使用できる陸上用トラックというのは限られている。
私の場合は今まで千駄ヶ谷の東京体育館の陸上競技場か、原宿の織田フィールドに行っていたのだが、東京体育館は改装によって従来の300米トラックが200米になり、走りづらい事この上ない。特に一番内側のコースは、小学校の運動会で6年生のリレー選手が、転びそうにカーブを曲がる様な気持ちにもなってくるし、織田フィールドは駅からやや遠い上に、開放時間が限られていて、どうも両競技場とも使い心地が今一つであった。
そんな時ふと思い出したのが、千駄ヶ谷(霞ヶ丘)の国立競技場のトレーニングセンター。オリンピックのメインスタジアムにも使われた観客席下の回廊を走っている人達がいるのは知っていたが、何となく会員制のクラブの走路の様な気がして、一般に開放されている事に思い至らなかった。しかし昨日は東京体育館が休館日という事で、せっかく春うららの運動日和に、どこかスピード練習ができないものかと考えていたら、国立競技場を思い出したのだった。
調べてみると、ほぼ毎日オープンしている国立競技場トレーニングセンターの料金は1200円とやや高いものの、一周650米の観客席下の回廊(雨天使用可)はもちろん、オリンピックや世界陸上で使われた400米トラック、マシンを置いたジムなどを使用でき、ロッカーやサウナ付きの浴場、さらには自家用車も駐車できるスペースがある。これは設備的にもロケーションでも、素晴らしい施設である事を発見した。
早速昨日は、運動の聖地「国立競技場」のトラックに行って、空いている400米トラックを独占的にゆったりと走ってみたのだが、こんなに便利で立派な施設が身近に公開されていたとは「灯台下暗し」であった。それにしても手間を惜しまずちょっと調べてみると、あちこちの立派な公共の施設が一般開放されている事が判るもので、納税者としてこれを利用しない手はないな、と思うのである。いや体育施設だけでなく博物館や美術館などをその気で調べてみると、興味深いものや作品が各所で展示されていて、老後はこれらの施設を見学して廻るだけでも随分楽しそうだなと感じた。
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