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2010年3月22日 (月)

にっぽん丸見学会

商船三井客船のにっぽん丸が改装され、お披露目の見学会が横浜大桟橋で行われたので、昨日はそれに参加した。見学された大方は好意的にこの大改装を見ている中、やや水を差すようだが辛口に批評をしてみたい。

①船内は新しく出来たスイートルームやベランダ付きルーム、プレミアムダイニング、展望ラウンジなど公室・客室とも設備が充実した。絨毯も全面新換えし、ソファーの生地も張り替えて快適性が増した事が実感できる。今まで倉庫のようだと思っていたプールの周囲も一新され、やっとこれで現在のクルーズ客船のレベルに達したと思える。

②その他インターネット対応カフェなど新しいものを新設したが、これらを導入しつつ定員を減らさない為には、いかんせん船のキャパシティーが小さすぎた。私が好きだった和室はどうやら改装で無くなった様だし、”ラウンジ海”も小さくなって、ここで行う落語やちょっとしたティータイムの演奏などは、乗客が溢れてしまうのではないだろうか。船の大きさが変わらない中で、いろいろテンコ盛りも大変だったなあと感じる。

③この船は4階プロムナードデッキ真下に客室があり、デッキの音が響く為ジョギング禁止になっている。小型船を除きジョギングをご遠慮下さいと云う船を、にっぽん丸以外これまで経験した事がなく、今回の改装ではプロムナードデッキに衝撃吸収の新しい素材かチーク材でも張り、この欠陥を直すかと思っていたが、この点は何も手が打たれていない様である。因みに次に乗船予定のレジェンド・オブ・ザ・シーズはわざわざ”ランニング用シューズの持参をお勧めします”と銘打っているが、にっぽん丸は若い人は乗客の対象外にするつもりであろうか。

④直近に乗船したフィンカンチェリ出来のP&O客船”パシフィックドーン”は、ファンシップであるにも関わらずその内装の立派さ・重厚さ、天井の高さにとても驚いた。それと比較してしまうのは酷かもしれないが、私にはにっぽん丸の廊下やドアーなどがいかにも安つくりの様に感じられて残念だった。多分、素材やコストなどの点ではそれほど両船は違わないのだろうが、ちょっとした色使い・木目合板・インテリアーデザイン・真鍮製品・マーブル調の素材などの使い方で雰囲気が大きく変わるもので、客船専用のデザイナーが豊富で専門のドックが多数ある彼我の違いを感じた。

⑤一番残念だったのが、デッキ廻りの乗客用以外のメンテが今回あまりなされていなかった事である。以前からひどく気になっていたファンネル下部の青色に塗られた箇所の換気ブロアーの鉄製の桟(写真)などは、錆びて青色が剥げたままであるし、最後部の昇降階段も錆び打ちせず腐食した上からそのままペンキを塗っていた。デッキのサービス用小ドアも錆び打ちや鉄板切替をせずに腐食した部分を白ペンキで厚化粧したため、却ってペンキ厚塗りが見えてしまい折角の大改装の興味をひどく削ぐ事になった。せっかく新造に匹敵する改装、この点はランニング・オンボードで早急に対処した方が良いと思う。

⑤今、出来る範囲の中でにっぽん丸が精一杯の改装をした事は認められるが、総じて今回の改装はやはり弥縫策というそしりを免れないと思う。当面この大改装でクルーズの灯を消さず、大型の新造船の検討を期待したいものである。それはそうとこの新にっぽん丸、年内に一度は乗船してみたいものである。
20100322

バルクキャリアー 2010-03-25 00:30:55
waratahさん

情報ありがとうございます。21日に係の人に聞いたら、ジョギングはやはりできないと言われたのでが・・・・。8Fにトラックができたのなら、もっとにっぽん丸に乗る事にしたいと思います。


waratah 2010-03-24 23:56:30
ぽんぽこりんさん、バルクキャリアーさん、こんにちは。

ジョギングコースですが、今回の改造で8階(屋上)に新設されたはずです。


バルクキャリアー 2010-03-22 17:39:00
ぽんぽこりんさん、こんにちは。

今回は無料見学会なのであまり辛口批評は何か?と思いましたが、デッキの厚塗り化粧は少々がっかりしました。ドックに3ヶ月以上いたのに、この際なぜ完全な補修をしなかったのでしょうね。内装がピカピカなだけに、デッキに出るとペンキの上塗りはまったくの興ざめです。( 救命艇のワイヤーは見る時間がなかったです。あと見学できなかったのですが和室はどうやら残っている様ですね。)

せっかく大改装のお披露目、すべてピカピカだったらもっと良かったですね。


ぽんぽこりん 2010-03-22 14:37:09
バルクキャリアーさん こんにちは

昨日ににっぽん丸見学会に私も参加しておりました。
ファンネルの塗装、後部デッキの階段の塗装の件では、同じ感想を持ちました。

また、救命艇のウインチのワイヤーロープは、全面的に錆が出ていました。
あれは新しい錆ではなさそうですが、ドックではあのあたりの点検や交換の基準が
どのようなものなのか、気になってしまいました。

今日の一般見学会では、かなり混乱していることでしょう。
皆さんがどのような感想をもってあの船をご覧になったのかがとても楽しみです。

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