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2010年3月19日 (金)

宇宙の始まり

3月18日の日経新聞夕刊の宇宙物理学者・佐藤勝彦氏の「宇宙と人間」と云う記事が面白かった。私も時々夜空の星を見上げては、宇宙の果てはどこなのだろうかなどと空想の世界に浸る事があるので、宇宙創成のシナリオを語る氏の話しは興味深い。

それによると、「時間や空間、エネルギーのない無の状態でも物理学的にみると、揺らいでいて無と有の世界を行ったり来たりしている。この状態から宇宙は突如、生まれた」のだそうである。何やら禅問答の様でわかった様なわからない様な話だが、我々人間の認知しえる五感や経験から考えるから解らないのであって、宇宙とはそういうものなのか、と云う納得の気持ちもする。

そういう理論を突き進めると「無から生まれる宇宙は一つに限りません」「物理法則の違う(他の)宇宙が生まれる可能性もあります。お互いは因果関係が切れていて観測では確かめようもない」という結論になるのだそうだ。

興味深いのは、そういう宇宙論の中で、我々人間の存在をどう捉えるのかと云う佐藤氏の考えである。氏は絶妙な物理法則を備えた我々の宇宙の特異性を語り、その条件の中でのみ育まれた人間の心や意思も物理学に左右されるので、人間の行動も物理学が挑むべき課題であるとしている。「この世はすべてが物理法則に従って動いている。にもかかわらず人間は自分勝手に考え動いている」「この矛盾は物理学で解けると思っています」と語る。

これを以って宗教や哲学の問題と考えるか、深淵を突き止るべく物理学を駆使するのか、アプローチはそれぞれ異なるのだろうが、我々凡人には思いもつかない物理学者の対象への興味の深さや探究心の強さに、何か心をうたれる記事であった。

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