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2010年3月27日 (土)

パノラマバー

先日、妻のたっての希望により新橋烏森の”ほさか”と云う小さな焼鳥屋に行った。妻は社会人になって間もない頃、この店に会社の先輩に連れて来てもらったそうだが、そのあまりの美味しさと値段がリーズナブルな事にいたく感激し、今でも突然行きたくなるそうだ。そういう私は会社員時代は接待族であったから、ついそれなりの値段の有名焼鳥店に行ってしまうのだが、妻によると自腹を払う以上「美味しくてしかも安いのは当たり前」らしい。

彼女にとっても久しぶりの”ほさか”の味は大満足だったようで、〆の鳥スープで満腹になったあとは久しぶりに銀座ブラをしてみたいと言っている。するとやおら携帯を取り出し 「そう言えば、前から一回だけ来てみたいと思っていた”パノラマ・バー”という鉄道模型バーがこの辺のはず」と検索をするうち 「 やっぱり近い、すぐこの辺みたい 」と腹一杯で怠惰なわりには、すばやく目的地を見つけ出す。

実は"パノラマ・バー"のことは時々新聞や雑誌に紹介されるので知ってはいたのだが、なにやら鉄道オタクの巣窟のようで、これまで入るのはあまり気が進まなかったのである。銀座のバーというと何となく艶っぽい場所ということでうきうきするものだが、同じギンザでも鉄道バーなどは浮世離れしていて、色気もへったくれもないオタが集まる情景が脳裏に浮かぶのであった。しかしこの夜は妻の勢いと、焼鳥屋の日本酒の酔いに押され、意を決して雑居ビルの8Fの小洒落たバーに入ってみると、カウンター席の目の前をNゲージの列車が走り抜けている。

案内されるままカウンター席に座ってみると予想にたがわずオンナ気はまったくなく、目の前を走行する模型車両がホステス代わりに目を楽しまさせてくれる趣向のようだ。バーテンダーによると今宵は「春」というテーマだそうで、東北・上越新幹線の200系、ディーゼル特急「 南風 」寝台特急「 さくら 」が目の前を駆け抜けていく。傍らのカウンターではいかにもそれらしい30代男が二人、「青函トンネルでの撮影は・・・・・」などとそれらしい会話をしているのが微笑ましい。最初は何かと気後れしていた私だが、慣れるのつれて本来の鉄オタがカミングアウトしてきて、模型に関して徐々に専門的な質問を始める。傍らでは、妻がにやにやしながら「やはり」とばかり酒をすすっていたのであった。

ちなみにこのバーのすぐそばに旧海軍マニアのバーがあって、そこも妻が一度は行って見たいバーなのだそうである。春がテーマの鉄道模型にすっかり酔った妻は、「ついでに海軍バーも行ってみる?」などと言い出したが、なにやらそこは加齢臭が漂ってきそうで、その夜にハシゴするのはゴメン蒙る事にしたのだった。
20100327

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