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2010年1月27日 (水)

格差問題の本質

大和総研のチーフエコノミストである原田泰著 「日本はなぜ貧しい人が多いのか」(新潮選書)を書店で見て帯の ”巷に流布している都号の良い真実 それらはすべて誤りである” という宣伝につられて購読した。格差・年金・少子高齢化など普段メディアを通して云われている事が真実なのか、データを示しながら検証している内容に興味を惹かれた。

「格差問題の本質は何か」という章では、年代別のジニ係数を示して「 多くの統計的な検証によると、それは高齢化に伴う現象で、高齢化の影響を調整してみると、格差はそれほど広がっていない 」と、ちょうど私の理解と同じ事が述べられている。各年代別に見るとむしろ格差は縮んでいるのに、高齢者になるに従い経済的な境遇の格差が広まるから、高齢者の絶対数が増えると社会全体の格差が広まるように見えるだと説明している。

一方地方間の地域格差は2002年以降拡大しているものの1990年当時よりは小さい。格差拡大の要因は公共投資の削減と関係しているのか、それほど明確ではなくまだ確かめられていないと説明されている。むしろ地域格差が生じれば、人々はより良い地域を求めて移動すれば良いのであり、移動できない高齢者には福祉の問題として対処すべしと提言している。

小泉改革が格差を生み日本が悪くなったという一般受けしやすいプロパガンダが流布しているが、本当にそうなのか、ステレオタイプの見方を今一度検証し、データをどう読むのか考えさせられる本であった。

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