大学をでてからでも遅くない
今日の日経朝刊ではサッカー解説の水沼貴史が 「 大学サッカーの効能 」 というテーマでコラムを執筆している。高校からサッカーのプロになるプレーヤーが多数の中 「 大学に進んでサッカーを続けることは、遠回りでない 」 「 4年をかけて人間形成に励むメリットもある 」 と評価している。駅伝やラグビーの様にアマチュアがその競技のトップの場合は(ラブビーには一部プロもいるが)、大学レベルでの競技が盛んだが、プロが頂点である野球やサッカーでは高卒でプロ志向のプレーヤーが多く、大学のリーグは人気面で空疎化しているようだ。刹那的な社会を表すかの様に、自分の評価が最も端的に表現される金銭の多寡を、プレーヤー自身も周囲も競うからであろうか。
しかし高校を出てトップレベルで活躍できる選手はごく一握りで、大多数は普通の社会人になるのが現実。よほどの才能に恵まれたものでなければ、私は水沼氏が推奨するように、野球やサッカーの選手も大学に進学してからプロに進んでも遅くはないと思う。もちろんアスリートとして自らの競技力の向上・促成という面では、高卒でプロに入った方が有利なのだろうが、与えられた制限付きの条件の中で、自ら創意工夫する事を学べるのが大学のスポーツ。特に周囲の一般学生と交流する事や、若い時分に競技と共に思索を極めたり学問にいそしむ経験は、どういう職業に進もうと無駄にはならないと思う。
大学の全入も可という今、ラグビーや駅伝だけでなく野球やサッカーの大学リーグ戦がもっと盛り上がり、多くの球児やサッカー少年が大学リーグ戦に入って観衆を沸かす様になり、再び学生スポーツが興隆を迎える事を望むのは、大学の運動部の卒業名簿の末端をけがした私ののぞみである。
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