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2009年11月19日 (木)

弱者が強者を駆逐する

途上国で現地の人を支援するNGOの活動を通じて、貧困や救済に関する分野で執筆が多い曽野綾子氏の新刊「弱者が強者を駆逐する時代」を読んだ。雑誌WILLに掲載されていた曽野氏のコラムを纏めたもので、例によって曽野氏が係わった開発途上国の悲惨な状況を踏まえつつ、我々日本人が陥っている甘えた姿勢や、自立していないひ弱な生き方に警鐘を鳴らしている。中でも本の題になった「弱者が強者を駆逐する」の章は、氏の面目躍如で、私などは「 おっしゃる通り、皆が思ってても書けない本音を、ずばり書いてくれました 」と感激し、その全文をここに引用したい位である。

それにつけても、自助努力を促そうとするのではなく、何かと云うと社会や政治の責任に帰して、お上に頼ろうとするのが最近の風潮。それに呼応して、財源なきばらまきを前面に出す新政権の下、おりしも本日の日経新聞では、展望なきばらまき、財源なき負担増や諸改革の逆戻しによって、わが国の経済が海外の投資家に見放され、日本株価だけが独歩安で推移している事を告げている。”弱者である”と声高に叫ぶ人達に「友だ、愛だ」と云う施策を際限なく続けていくうちに、角を矯めて牛を殺す事になるのであろう。

事の善悪は別にして、何がなくても建設現場で働いて、整形手術の資金を貯めながら逃亡生活をしていた容疑者がいた。人間、追い詰められれば何でも出来るようである。格差が悪い、年末が越せないのでテント村を作れとキャンペーンを張る前に、日本人はポピュリズムに毒されすぎていないか、甘えがないのかを政治を司る人達はよく検証して見る事が必要ではないか。

などと調子にのって書いているが、そう言う私などは、ことあるごとに妻に「 社会や他人の事は判るのに、自分についてはそんな甘い考えで、良くぞここまでこれたモンね。周囲に感謝しなくちゃね 」と言われているのが実情。最近は「確かにそうかもしれないな、他人への批判は鋭いが、自分の事になると随分いい加減なもんだ」と少しは気付く時もある。こんな風に感じるのも、馬齢を重ねてきたからなのだろうか。穏やかな中高年になる為には、自分こそ生き方を検証しなければ、と妻の雑言を傍らで聞きつつ、本を読みながら反省したのであった。意味じくも曽野氏は 「 自分を正義の側におき、そうでない人を弾劾することで、一層、自分の正しさを見せようとする 」と書いている。これって私の事かしら?

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