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2009年10月14日 (水)

No matter which side you are rooting for .

高校生プロ・石川遼選手の活躍で、これまでゴルフ場に縁のなかったファンが会場に足を運ぶ様になり、観戦のマナーが乱れてきたと報道されている。ライバルがパットを外すとギャラリーから拍手がおきたり、携帯電話やデジカメの音で選手がプレーを妨害される事もしばしばなのだと云う。我々素人でも、他のプレーヤーがショットやパットをする際はおしゃべりはやめるものだが、人気者の登場で急造ファンが増えると、今まで考えられなかった現象も起こる様だ。

もう一つの紳士のスポーツ、ラグビーでも相手のミスに際して拍手はしないものだったが、最近ではジャッジの笛にスタンドから文句が飛んだりするぐらいで、応援マナーも悪くなっていると聞く。最もラグビー会場でチアガールが登場したりする時代だから、観客席の変化も当然と云えば当然なのかもしれないが、往時を知るファンとしては昔日のラグビー場の雰囲気が懐かしい。

一方、にぎやかな応援が楽しい東京六大学野球で先日こんな応援風景を見た。慶応対東大戦で慶応のキャッチャーが負傷をし、治療の為にベンチに戻ろうとした瞬間、攻撃中の東大のブラスバンドやチアーの応援がたちまち止んで、完全な静寂が神宮球場に訪れたのである。以前から負傷治療中の選手が居る時は、両軍応援合戦をやめようと云う申し合わせになっていたが、攻撃側はグラウンドの出来事に気づかず応援を続けてしまう事が良くあった。そんな中、東大応援団はいち早く相手選手の異常に気づき、即座に応援をやめた上、治療を終えた慶応の選手がグラウンドに戻って来るなり、大きな拍手で相手をたたえたのだった。試合再開を待つ間の球場を取りまく沈黙、その後、敵・味方問わない大きな拍手がこだます中、応援合戦が再開したのを聞くと、これぞ学生野球と久しぶりに清清しい気分になり、たそがれ迫る神宮球場の秋風にしばし吹かれて感傷に耽っていたのである。

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