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2009年9月 4日 (金)

民主党政権始動

民主党は、マニフェスト上とかく批判の多かった外交・安全保障に対して、いよいよ政権を発足させるに際し、現実路線に少しづつ転換する事を試みている様である。それはそれで大変結構な事であり、今後どこまで現実にあった方向に舵を切れるかで、民主党が今後政権を担う能力があるのかが試される事になるだろう。

諸外国でも連立政権を作る際には、選挙前の主張を現実に適合させるため、マニフェストを変更している事が多いと報道されている。しかし、もしそれがそうだとすると、一体マニフェストとは何だろうかという疑問も同時に感じる。あれは遠い将来の理想であると言う事なら、任期期間中に到底達せられない様な理想でも、なるべく耳障りの良い項目を多く述べた方が有利になろう、と言う事になる。その偏差と言うのはどの辺までが許容範囲なのか、どうやって投票時の期待と現実の乖離に橋を架けていくのか、マニフェストとは何なのかを考えさせられる。

それはさておき、これまでのやり方を始めから見直して、政治家主導で政治を行うと言う民主党の意気込みは大いに期待したい一方、折角国際的に評価も高く安全面からも有意義なインド洋での給油をやめ、多くの死者がまだ出ているアフガン国内で、何ができるかもう一度原点から考えるなどと、民主党は本気で考えているのであろうか。却って危険地帯に飛び込んで行く様な、自殺行為ものではないだろうか。安全保障問題は、社民党に遠慮した姿勢が見えすぎるのだが、連立政権では社民党を閣内に入れ、先の村山社会党の時の様に彼らに踏み絵を踏ませて、解体→取り込みを狙う深謀遠慮があるのかと思ってしまうのである。まあ社民党をうまく使いつつ、民主党が生き延びる位のしたたかさを政権党としては持って欲しいというのが、私の期待である。

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