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2009年9月11日 (金)

都市対抗野球に明日はあるか

「都市対抗野球に明日はあるか」ダイヤモンド社刊・横尾弘一著を読んだ。普段、あまり注目を浴びない社会人野球の本が、書店の店頭に積まれているので思わず買ってしまったのである。

少し前の高度成長期は各高炉製鉄会社(ミル)が野球チームを持っていて、多くのミルチームが予選を勝ち抜いて、後楽園球場で開かれる都市対抗野球大会に出ていた。私が海運会社に入って最初に配属になった部署は製鉄原料船であったから、顧客である製鉄ミルの要請で応援に駆り出され、毎夏の様に後楽園球場に通った事を思い出した。

都市対抗野球に参加するチームは産業盛衰の見本市、最盛期は6~7の製鉄ミルチームが10日間あまりの大会に後楽園に結集して雌雄を決していた。応援する方は毎日の動員が大変、部長が新日鐵の応援に行けば、次長は対戦相手の日本鋼管の応援席に行くなどと言う事もしばしばで、都市対抗野球が終わる頃には、机の周りは応援歌が印刷されている各ミルの団扇だらけだった事を思いだす。

そんな訳で若い頃からずいぶん社会人野球観戦に親しんできたから、昨今の経済情勢の下、ミルを始め名門企業チームが次々消え行くのに寂しさを感じところである。この本はそんな社会人野球の歴史を振り返り、現在の状況を色々な角度から捉えて、今後に向けての方策を提案をしている。一読してみると、これまで何気なく観戦してきた都市対抗野球が、関係者の大変な努力で運営されてきた事がわかった。

例えば、毎年、後楽園(現在ではドーム)球場の応援席に入場の際は、入場券を買った事がなかったが、その負担は一体誰がしていたのか。各チームの経費はどの位かかるのか等、疑問に思っていた事がこの本を読んで初めてわかったのである。その他都市対抗ファンなら知っていそうで案外知らない大事な事が、いろいろ列記されている。なかんづく景気の低迷とスポーツの多様化、社会人野球の存在意義など、現在の問題点を幅広く掘り起こし、独自の考察を加えている点は、筆者の社会人野球に対する深い愛情を感じた。

私も、しばらくドーム球場の都市対抗野球から足が遠ざかっている。しかし神宮球場で見ていた大学生の選手がちょっと貫禄がついて、社会人として大人のベースボールをしているのを見るのも良いものだし、応援席もドラムやらエレキギターなどが加わって一味違うのも楽しい。この本を読んだらまた、”♫ 新日鐵、新日鐵、新日鐵、ニッポンスチール、ゴー!ゴー!ゴー!♫”などと言う応援歌が頭の中で鳴り始め、来年はドームの都市対抗野球の好カードに足を運んでみようか、と思ってしまった。

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