行列のできるドーナツ屋
有楽町で映画を見た帰り、駅に向かう途中妻が急にそわそわしだし、「5分だけ待ってて」と2年前にオープンした新しいビル「ITOCiA」に吸い込まれて行った。何事かと思って付いて行くと、いくつかの飲食店のある地下1階に「Krispy Kreme DOUGHNUTS」というドーナツ屋があり、ドーナツを買う人々の行列が出来ている。
「5分じゃムリかもしれない、10分待っててね」などと人の返事も聞かず、妻はやおらその列に加わってしまった。何もすることはないのだから一緒に並べばいいのだが、そこは生来の「行列嫌い」、食べ物の為に待つなどできず、どうしても身体が行列を拒否してしまう。仕方なく10分程ぶらぶらと外で待っていると、大きなドーナツの箱を抱えて嬉々として妻が戻って来た。何でもこのドーナツ屋が3年前に新宿のサザンテラスに本邦初出店した時には、1時間から2時間もの行列が出来たそうで、妻もそんなに並んでまで買って食べたいとは思わなかったが、機会があれば一度は食べてみたいとひそかに考えていたそうだ。
映画の後、たまたま近くを通りかかり、列の長さをチェックした所「私を待たせられるギリギリの長さ」と閃いたらしく、これ幸いと18個入りアソーテッドを1箱(1,800円)ゲットしてきた。中味のドーナツはチョコやら砂糖やらが多めにかかっていて、いかにもアメリカという感じであるが、ホームページによると1937年から続く老舗らしい。
日曜の朝、試しに一つ食べてみたところ、私の選んだのは普通のドーナツにチョコがかかったシンプルなもので、まぁ見た目通り予想の範囲内。妻が最初に食べてみた「チョコレートオレンジマカダミア」は見た所ドーナツの上にチョココーティングとナッツ、名称の「オレンジ」の部分は生地に「オレンジピール」でも入っているのだろうとの予想に反し、ドロっとオレンジジャムが中から出て来たのにはたまげた様だ。アメリカ人好みの甘味のダブル・パンチとでも形容したら良いか。
妻は「美味しいんだけど朝からちょっと甘過ぎるよね…」とジャム部分を残して早々にギブアップ。残った16個のドーナツはラップに包まれて冷凍庫に眠っており、これから朝食の際1~2個づつ解凍して行くそうだが、無難なものと強烈なものが混在しているので、毎朝ちょっとしたロシアンルーレット気分が味わえそうである。
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