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2009年6月 8日 (月)

スロネ25

いい歳をして鉄道が好きなどと余り言いたくないのだが、妻の気迫に押されて”トワイライト・エクスプレス”のマニア風感想である。私のカミング・アウトの記だが、鉄道誌には載っていない本邦初のトイレ使用記も含む。

EF 81 104: JR西日本敦賀運転所派出所所属、昭和49年三菱重工製の車齢35歳のロートル機。おととし乗った”北斗星”では牽引するJR東日本のEF81 81(マニアの間ではハイパイと云うそうだ)の調子が悪く、上野を出てすぐ故障で大幅に遅れた。そのため”北斗星”は岩手県以北で回復運転をしたのか列車がとても揺れて、睡眠が十分とれなかった。今回も老カマの具合がちょっと心配だったが、それは杞憂で104号機はすこぶる調子よさそう。先般からテンションが上がったままの妻は、予め大阪から札幌まで全駅の通過・停車時間を調べ、エクセルで作った表を携行していたのだが、どの駅も”定通”であった。

カーブで前方を見渡せる時など、交流区間では1丁、直流区間では2丁パンタを上げ悠々とトワ専用色の客車を引っ張る姿を後方車窓から眺めると、正に頼れるカマという感じであった。ただ機関車の外観は、ところどころ錆が浮き塗装もはがれそうで痛々しい。深緑色の車体に浮いた錆を観ていると、なにやら中国大陸のおんぼろ機関車を連想してしまう。沿線には写真撮影のファンも多いのだから、検査の時期が来る前でも、せめて錆うちをして外観だけは綺麗に化粧をして欲しいものである。

スロネ25:我が”ロイヤル”や”スイート”が設置されている2号車。私たちの乗った”北斗星”(JR北海道仕様)よりベッドメークなど随所に工夫をこらしており、二人でも十分な広さである。室内もよく整備されていて気持ちが良いが、なにせ20年前の仕様。1980年代 のホテルが最新のインテリジェントホテルに敵わない様に、旧式のビジネスホテルの一室に居る様な一抹の寂しさも感じる。

”ロイヤル”に備え付けのステンレスの収納式トイレは、収容所かどこかで洗面器に用を足す様でどうしても好きになれない。便器は浅く小さいので、小用は車内の揺れもあって立ったまま済まそうとすると、どこかに飛び散りそうである。なので物心ついてから初めて座って小用をしたのだが、ちょっと変な感じであった。「大」は浅い便器に排泄した自分の ”大”と”近接遭遇”と言った感じで、もっと頂けない。なので、用便途中、まだ座っているままで取りあえず流そうとフラッシュレバーを引くが、水がちょろちょろしか出ず、流れるものが流れない。「大」の場合はフラッシュと同時に、手動で便器を収納する方向に傾けないと流れ難い仕様で、”ロイヤル”の名にふさわしいとは云えない。シャワーの排水も含め水廻りの処理は大変なのだろうが、トイレは新幹線の様にバキューム式に是非して欲しいものだ。ただし専用シャワーのお湯が2人で20分使用可能というのは、十分すぎる位の嬉しいサービスである。

スシ24:79年製で電車特急”雷鳥”に使われていたサシ481の転用車なのは昨日のブログ通り。ダイニングの内装は綺麗でへたっておらず、気持ちが良いが、食堂のクルーの頑張りに応える為にも、冷蔵庫や調理器は電車時代のものを使うのでなく最新のものに換えて欲しい処。冷凍・冷蔵食品の品質や解凍技術もこの30年で、大きく改良されているのだから。それと外観的にはこの一両だけ電車時代の低い屋根に、ごつごつのユニットクーラーなので、列車全体の統一感を損なう。

その他:夜行列車でたまたまそういう車両に乗ってしまうと酷く気になるのがタイヤ・フラット。滑走した際などに発生する車輪のでこぼこだが、そのまま高速で走ると一晩中、車輪から”カタカタ・カタカタ”と音がしてひどく耳障りである。この列車は整備が良いのか、幸いどの車両でもタイヤフラットはなかった様である。クルーのサービスも含めJR西の心意気が感じられる。

”北斗星”と比べると揺れが少ないと感じていたのは、大阪から長岡までの区間。羽越本線・奥羽本線区間になると単線区間が増え、駅のポイントを通過する度に大きく揺れる。線路状態も悪いのだろうか客車の蛇行を感じるのは仕方ない処か。札幌で”トワイライト”を降りて、さっき通ったばかりの新千歳空港に戻るのは、JR北海道の最新鋭789系ヨーダンパ付きボルスタレス台車の”快速エアポート”であった。記憶も新鮮な同じ区間で新旧の乗り比べでは、やはり乗り心地にはっきり差が感じられた。下りの最後尾車、展望室スイートでは車酔いをする人もいるとか。せっかく展望室乗車がもったいない限りである。

客車列車の発車・制動時のガクッと云うショックも十分抑えられない点などを考えると、今後寝台列車が”サンライズ出雲”の様に電車化するのは致し方ないかな、と少し寂しい。しかしモーターもコンプレッサーの音も聞こえず、”カタ、カタ、ッカタ”と車輪がジョイントを刻む音や、機関車の闇を裂く”ピー”という警笛が聞こえる客車列車はやはり旅情を誘う。設備の陳腐化をサービスで補っている感のある”トワイライト”であっただけに、次は新鋭車両の”カシオペア”に乗車して、このあたりの問題がどの位改良されているか、違いを確かめたくなってきた。妻は「思う壺」と横でほくそえんでいる様である。

写真は、大が投げれにくいトイレ、奥(向かって右側)に手でヨイショと便器ごと傾けると流れてくれた。
20090608

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