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2009年6月16日 (火)

HISTORY LESSONS

20090615hitory_lesson
社会人大学の英語講座の教材として、アメリカの”HISTORY LESSONS"と言う4200円もする英語のハードカバー本を購入するはめになった。しかし2回ほど受講した後、急に業務多忙になり、結局それっきりとなってしまったため、もうこの本は読む事もないだろうと、しばらくは書棚のこやしになっていた。が「文明の衝突」を一年がかりでやっと読破した数ヶ月前から、暇をみては、元をとりかえさねばと、ちょこちょこ読む様になっている。 と言うのも”世界の他の国はアメリカの歴史をどう記載しているか”という本の副題にちょっと興味を覚えたのである。

副題の通り、この本はアメリカ建国以来この国が関わってきた大きな出来事、新大陸発見から最近の北朝鮮問題まで、日本を含む西欧先進国の教科書だけでなくロシア、キューバ、イラン、北朝鮮などの教科書がそれぞれどうアメリカを自国の若者に教えているか、各国の高校の歴史教科書を英語に翻訳した本である。翻訳された英文文章も教科書の抜粋だけあってそれほど難解ではない。

北朝鮮の教科書が1990年代に米国と行った核問題の駆け引きについては、”最終勝者は金正日だった”と記載しているあたりは、当然の事であろうが苦笑してしまうし、ノルウエーやカナダの教科書は、コロンブスの新大陸発見のはるか前に、ニューファンドランドには北欧のバイキングが来ていたと詳しく書かれていて読んでいて面白い。広島、長崎原爆投下では、アメリカ人は「多くの連合軍将兵の命を救い、戦争を早く終わらせる為」と教えられているのだろうが、日本やイタリアの教科書には「ソ連の参戦を控え、戦後の冷戦に備えアメリカの優位を確立しておく為に原爆が投下された」と紹介されている。

この本の裏表紙に日本人として初めてアメリカ歴史学会会長を務めたハーバード大学の入江昭教授が ”自国特有の歴史と思われても、世界では同様の出来事があり、一国の歴史は人類全体の歴史でもある”と云うコメントを載せているが、どこかの民族だけが特別なのではなく、歴史には様々な見方があり、それぞれの出来事や世界の情勢が複雑に絡み合い、歴史を織り成していると複眼的に見る事を教えられる様である。

日本の自虐史観は大いに問題とすべき事象であるが、米国の唯我独尊もまた大きな問題である。そんな米国の読者を対象に他国の教科書が自分達をどう見ているか、と問う歴史の本は貴重であり、こういう本が存在するのも民主主義、自由主義の多様性である。

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