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2009年5月21日 (木)

豚インフルエンザ騒動

一月前、私達はアメリカからメキシコ西海岸へ約一週間のクルーズに行っていた。クルーズの2番目の寄港地は古くからの港町・マザトランで、ここでは古い町をそぞろ歩き町の市場に入った。

その市場を突き進んで行くと、むっとした生臭い匂いがあたり一面漂っている一画があって、これで冷凍が効くのかという簡単な装置の食肉店が幾つか集まっている。その肉屋のコーナーの中心部には、解体途中の牛が生なましくおいてあり、それから腹部やら腰の部分がそぎ落とされては各肉屋に配られている様だ。その光景は我々が普段行くスーパーの食肉売り場からは連想できない、生きていた牛から食肉として牛肉が供給され、それを我々が食べていると言う肉食文化の原点を見せつけてくれた様である。それは我々の文明が、普段意識的に隠している一面を垣間見せつけてくれた気もする。

横のお店では、これまた豚の解体ショウの様にポークの各パーツがそのまま売られていて、客はその豚の体の一部を買っては調理するらしいのだが、それはポーク○○グラムと言うパッケージされたスーパーの食肉とはまるっきり違うものの様に見える。むっとした匂いとマーケット蒸し暑さ、グロテスクなその情景に、気の弱い私は足早にその一画を通り過ぎようと思った。

さてこうして帰って来ると、ほどなくわが国では豚インフルエンザ騒ぎ一辺倒で、毒性は大した事はないと判った後も大騒ぎある。ただメキシコでこういう光景を目にすると、かの国で豚を媒体にしたインフルエンザのウイルスが発生したという事も何となく実感としてわかる気がする。中国南部の養鶏場などで人と鳥が極めて近く接触する中で、毎年インフルエンザの新しい菌が出来るというが、メキシコの食肉売り場を見ていると、実際の生産現場ではあまり衛生的でない形で牛や豚と人間が接触しているのではないだろうか。そんな非衛生的で稠密な現場から、インフルエンザというウイルスが毎年その姿を変えて人間に脅威を与えるのだろうか。

昔は世界中でこんな形で家畜・家禽と人間がかかわってインフルエンザが発生し、時として多くの人が亡くなったのだろうが、近代的な畜産業が導入され尽くして人類が対インフルエンザで無菌状態となった時、仮にまた弱い毒性であっても新たなウイルスが発生したら、その時は壊滅的被害を人類は蒙るのであろうか? メキシコの経験と過剰なインフルエンザ騒報道を見てこんな事を感じるのである。そういえばクルーズから帰って、私もしばらく風邪気味で咳と鼻水が止まらなかったが、もしこれが一月違っていたら大騒ぎで、どこかの病院に留め置かれていただろうと思うとホッとする。ご心配なく、その時は熱はまったく出なかったからインフルエンザではないですよ。

写真はマザトランの肉屋の店頭
20090523

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