地下鉄乗り入れ
久しぶりに東急新玉川線に乗ると、地下鉄半蔵門線を介して東武電鉄の車両がやって来る。大阪では最近、阪神と近鉄が相互乗り入れをして話題になったが、東京では地下鉄に乗り入れて各社の車両がやって来るのは、ごく普通の事である。
さて昼間は、東急線内に東武の電車がかなり頻繁にやって来るので、ここは一体何線であったかと一瞬錯覚に捕らわれる。これは相互乗り入れをする東武線の営業距離が東急線より圧倒的に長いので東武の車両が東急線で良く見られるのだと云う。日中には東急線と地下鉄線のみで折り返されて、本来の東武線で営業しない東武車両の運用もあり面白い。
こういう運用の精算は一体東武・営団・東急各社でどうなっているのか興味は尽きないが、原則はこういう事らしい。仮にA社の線路が10キロ、B社の線路が20キロとし両社がそれぞれ自費で作った車両で相互直通運転をしているとする。するとA社は自社の車両で、B社20キロ分の営業をまかなった事になるのに対し、B社車両はA社の10キロしか営業していない事になる。これでは不公平なので、B社の車両は運用の一部で乗り入れをせず、A社の線路内を2往復してお互い持ち寄った車両の他社線営業距離が等しくなる様なダイヤを設定する。こうすると高価な車両使用料の貸し借りが相殺されて精算が簡単に済むのだと云う。
ただ新型車両と旧型車両では償却(電車は13年)やメンテの費用も違うだろうから、距離が揃えば単純相殺して良いのか、仮にA社の路線がB社の車両が2往復する需要が無い時はどうするのかなどなど興味や疑問も沸き起こるのだが、とにかくこういう相殺方式で永年電車の運用がされているのは興味深い。
東急線でたまたま乗った東武車両の広告を見ると、北関東の霊園や学校の案内が掲示されていて遠くへ旅行した感じがして新鮮で面白いし、私の感じでは東武の車両の方が東急の車両よりずっと乗り心地が良いので東武車両が来ないかと思っている。しかし乗った東武車両の妻板の製作所の表示を見ると「東急車輛製造」などと表示されているのもあって、何が何やら不思議な気持ちになるのである。
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