神宮・My corny and seedy time
東京六大学野球の春のリーグ戦が開幕、春の陽気に誘われて恒例の神宮通いが始まる。グランドでプレーする選手は毎年変わるが、球場全体に流れるゆったりしたムードが心地良い。そういえば私の学生時代には、各校それぞれに熱狂的応援オヤジがいて、応援団とは別に自家製紙ふぶきなどをまいて懸命に応援していたものだが、そんな名物オヤジもいなくなっって久しい。昨日は、ハンカチ王子の登板で結構観客が入っていたが、客席を見回すと若い世代よりも、定年後だろうか、静かに一人で見学している様な男性客の姿が多い。そんな客層と耳慣れた六校の校歌・数々の応援歌の名曲が、プロ野球や高校野球と違った独特の神宮の雰囲気をかもし出す。これから高齢化社会を迎える日本を象徴する様な感じでもある。
近くには往年の名選手でプロで活躍したOBなどもちらほら見る事があり、そんな人達同士の会話が時々聞こえくる事もある。さりげなく往年の大選手の解説などを生で聞けるのも、神宮観客席の余禄である。
さて、私にとっては昭和40年代初めの山中ー田淵の法政バッテリーがこれまであまたの選手の中で最も印象に残っている。やさ男・美少年風の小柄な山中投手の神宮48勝の記録は未だ破られれていないが、それを受けるキャッチャー田淵は長身痩躯 ( その頃は痩せていた )。 でこぼこコンビがさっそうと早稲田の強力打線を抑える姿は、青春の熱き心を燃え立たせてくれた。 田淵の打つホームランはまるでピンポン玉の様に高い放物線を描いて、まだ草が生えていた神宮球場の外野席に飛び込んだものであった。後年タブチ君などと漫画でその太ってしまった体躯を笑われようとは、想像もつかない時代の事である。谷沢・荒川の早稲田も強かったし、山下大輔の頃の慶應3連覇はなんと言っても興奮した。その他江川の快投、なんとか江川にくらいつく島岡監督率いる明治などなど目をつぶれば、幾多の名選手の姿を思い出す。今もリーグの試合を観戦していると、いろいろな局面で、かつてあの選手がこんなプレーをしたなと、名場面が頭をよぎる事も多い。
さあ今春は、どんな選手が出てくるのかどんな展開になるのか、これからまた8週間、早慶戦でリーグが終了するまで、何となくそわそわと落ち着かない日々が続く事になる。
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