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2009年3月26日 (木)

隅田川の川辺をジョギングしていると、桜も一部咲きから木によっては二~三部咲きになっている。寒さもぶり返して蕾がしっかり閉じている木もあり、今年の桜はゆっくり楽しめるのか、などと期待する。

墨堤を行くと、この時期自然と頭に浮かんで来るのは、”♯春のうららの~♪”という例の「 花 」である。作詞家の竹島羽衣は、昭和42年に94才でなくなった歌人だそうだが、「 文部省唱歌の中にも作があるはずであるが、今はどれがそうか不明 」(金田一晴彦編、日本の唱歌(上)講談社文庫)というほど、この歌でその名が広く知られている。

さて1番の「 櫂のしずくも花と散る 」は汽船となった今では見ることができない景色だが、僅かに隅田川で毎春開催される早慶レガッタで、その雰囲気を感じる事はできる。典型的七・五調であちこちの校歌にある様な歌詞だが、ボート競技などをみていると桜の頃の川面の光景をうまく表わしているものだと感心する。

2番の 「 見ずやあけぼの露浴びて 」 という歌詞が圧巻である。頭で 「 見ず 」 に 「 水 」 をかけて始まり、「 われにもの言う桜木を 」 と続く。正に桜は 「 オレ様がさくらだ 」 という感じで日頃、堂々と根を張っているものである。つぎの 「 見ずや(水や)夕ぐれ手をのべて、われさしまねく青柳を 」 もけだし名歌詞。夜目に柳が川風に吹かれ人をいざなう如くなびいている風情を、こんなにうまく表現できるのだろうか。

3番 「 錦織り成す長堤に、暮るればのぼるおぼろ月 」 の段であるが、ここから私は、竹島は墨堤を何度も訪れてこの歌を作ったのではないか、と想像する。というのは隅田川も永代橋より上流はほぼ南北に流れているから、この季節に墨堤に佇めば、満月の日は川を中心にして真西に陽が沈むと、真東から月が昇るのを見ることができるからである。当時はビルなどなかったであろうから、夕陽に続き大きな月が出てくるのもより印象的だった事であろう。

唱歌が最近は叙情歌などと言う変な名前で呼ばれる様になってしまったが、この歌を筆頭に日本の唱歌の歌詞はなんて美しいのだろうかと思っている。

写真は、現在の墨堤
20090326

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