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2009年2月22日 (日)

かちかち山

妻が、後一月余りに迫った東京マラソンの為に、走りこみに余念がない。先週の土曜日は25キロ走、日曜日は70分のジョッグ、今週末は土曜日20キロをレースペース以上で走った。さすがに心身とも疲労してきたので、今日は少し量を減らして15キロくらいのLSD(LONG SLOW DISTANCE 超ゆっくり走)にしようと計画した。キロ7分皇居一周(5キロ)を35分のペースで走り始めたのだが、余りの遅さ、もどかしさにキロ6分のペースに上げてしまう。

各自の身体の中には、快適に走れる範囲の固有のリズムがあって、妻の場合では皇居1周24分半~26分位の場合、走り終わった後に調度気持ちよく汗を感じる様である。LSDは敢えてそれよりかなりおそいスピードで走ることで、日頃使わない部分を鍛えると共に、心肺機能の増進を図ると云うもので、本当は速く走ってしまっては効果がない。しかしキロ7分では早足で歩くのとあまり変らず、せっかちの私にはとてももどかしく感じるので 「エーイ、ままよ」とスピードを若干上げてしまったのだ。予定の15キロまで来て、なんだかゆっくり走っているのが馬鹿馬鹿しくなった私はさっさと 「はい終わり」 と止めてしまうが、妻はもう2キロ走ってくると走って行ってしまった。ゆっくり長く走っていると、競歩の辛さが判る気がしてくる。それと共に妻の東京マラソンに対する熱意に、「見上げたもんだよ、風呂屋のフンドシ」という寅さんの科白が頭に浮かぶのである。

さてこんな妻のやる気に付き合っていたら、さすがに今日は腰の辺りが疲労で痛い。ストレッチをしたり腰を伸ばしたりするが、歳のせいか夜になっても痛みがおさまらないので風呂上りに筋肉痛の薬「タプソール」を久しぶりにお尻から背中にかけて塗った。ただこのタプソール、昔から刺激が強いので有名な薬である。しみこむ成分もあるのだろうが、要は肌に刺激を与えて肌の温度を上げ痛みを緩和するらしい。塗る際は刺激が強いので、いつもはそっと軽く一塗りするだけだが、今日は疲れているし、何よりお尻の上部の辺りは目には見えず、手もうまく使えない場所で不自由である。風呂で温まった処に何気なくたっぷり塗ってしまったのだろう、5分もすると塗布箇所が強烈な熱さで焼ける様である。しばらく冷や汗を流しながら我慢していたのだが、どうにも熱くて何も他の事が手につかない。椅子に座るとお尻が熱くて思わず立ち上がって、走って冷やしたくなる。しかたなく風呂場に駆け込んで、塗った部分を石鹸で洗おうと試みたのだが、なにせ背中やお尻である、そこだけ特定してうまく洗うのは至難の様だ。大急ぎで妻を呼んで、「悪いけど背中の下部とお尻の上をシャワーで洗って」と言うと妻は「あら~、お尻がまっかかよ」と笑い出す。

一応、石鹸で赤くなったあたりを洗ってくれた妻は、にやにやしながら仕上げとばかり、いきなりシャワーの温度を「水」にしてかけ始めるのである。ハッカのガムを噛んだ後に冷たい水を飲む様なもので、「ヒエー」と言って飛び上がってしまうと「まるでかちかち山みたいね、赤い場所が冷えるからね」と妻は大喜びをして眺めていたのだった。おかげで、今はお尻もすっきりとして熱くないのでゆっくり眠れそうである。

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