ランニング地獄
3月末の東京マラソン出場の抽選に当たった妻は、初マラソンに向けて、今月は走りこみを目標にしている。最近は、ランナー向けの雑誌を買ってきては、研究・対策に余念がない。走る事が習慣になると、歯磨きと同じで走らないと週末を過ごせないような気がする、という。
彼女が走る理由に挙げる事の一つに、走り始めた頃体重が面白いように減っていった事があるらしい。当初は今から比べれば月間の走行距離が半分以下だったのに、僅か2~3ヶ月の間に体重が4キロも減ったと言う事実が、走る事への大きな励みになった事は難くない。
そんな妻であるが、最近はいくら走り込みをしても、一向に体重が減らないので「どうしてだろう?」と私に質問が来る。「一度身体がある負荷に慣れると、身体はその負荷がかかった状態で、自然に調整をしてしまうのではないか」と経験的に感じた事を話していた。
そんな私の感覚を裏付ける様な記事が、最近妻が買ってきたランニング雑誌に出ている。米国の研究所の3万人に登るランナーの7年間に亘る追跡データを基にはじきだされた研究では、仮に現在、妻が走る距離を5割増したところで体重の減少は僅か500グラムなのに対し、走るのを辞めてしまえば3キロ太るという恐ろしいシュミレーション結果になる。また一度走る事を止めたり距離を少なくして体重が増えてしまったら、それを元に戻すのには今まで以上に距離を積まなければならない、というデータも発表されている。
つまり、①始めてしまったランニングは続けないと太ってしまう ②ある処まで体重が減った場合にそこから更にランニングで体重を落とすのは大変な苦労がいる ③やめてしまえば元の木阿弥どころか再び痩せるのに以前よりもっと苦労がいる、という事らしい。
ダイエットをする際は食事のコントロールと運動の両方でとよく言われるが、このデータから見る限り、運動のみによって痩せるのはある程度以上は難しく、一度痩せても運動の負荷が少しでも下がると、体重は大きくリバウンドするという悲しい現実がある様である。
この記事を見て妻は「あり地獄のようじゃない…。半永久的に走る量を増やしていかないとこれ以上体重減らないってこと?」と落胆の声をあげる。「でも走り終わった時のうまいビールがあるし、毎年毎年着実に記録が伸びていっているから良いじゃない、オレなんかいくら走っても毎年毎年記録が落ちるばかりだよ」と初マラソンに出場する妻を鼓舞をする週末である。
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