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2009年1月 7日 (水)

トラベルミン

200901

私は乗り物酔いはしないものと、これまで自信をもっていた。昔、阿蘇山の上空でヘリコプターに乗った際、山の気流に翻弄されて気持ちが悪くなった事があったが、それ位が唯一、乗り物で酔った経験か。

なので昨年の飛鳥Ⅱの年末・年始グアム・サイパンクルーズに続き、今年はにっぽん丸で正月休みをグアム・サイパンクルーズで過ごそうと決めたが、船酔いの事などまったく気にしていなかった。にっぽん丸が横浜から名にしおう冬場の北太平洋に出港した時は「少々ゆれた方が、フネらしくて良いや」などとエラそうにしていたものであった。

しかしどうもこの航海は様子が違う。2日目の夕方からビールを飲む気があまりしないのである。夕方になるとビールを美味しく飲むというのが楽しみで、禁酒と決めた日以外は「今日は何を肴に最初の一口をぐっと飲むか」などという考えが午後になると頭の中をグルグル回っているのが普段の私なのだが・・・・。

にっぽん丸はフネも小さく、船内でジョギングなどもできないのでストレスが溜まったのかな~、とか冷蔵庫の冷え方が十分でないからビールが美味しくないのかな~ などと思い、航海中はデッキをぐるぐるウオーキングしたり、アイスボックスに氷をつめてビールカンを突っ込んでみたりしたのだが、ビールカンをプシュと開ける時のあの堪らない待ち遠しさが一向に湧かない。

ただ今回は、大奮発して良いキャビンに乗船したので、毎日無料で取り替えてくれる冷蔵庫のアルコールを飲まない手はない、と云う事でビールをやめて、腹の膨らまない(アルコールの強い )ブランディーやスコッチのミニボトルを取り替引き換え飲むのは、我ながら浅ましい処。

さてグアム・サイパンを廻り帰りの航海になると、強烈な向かい風と北からのうねりで、船体は大きくピッチング。舳先がうねりに突っ込むと大きな振動と共に、波しぶきが5階の我々のキャビンの窓まで飛沫となってくるほどの大時化になった。そんな状態で相変わらずビールは美味しくないものの、ダイニングでの食事は全部平らげていたので、「船酔いなどするわけがない」と言う確信は継続していた。ところが明日は伊豆七島という最後の夜の正餐の前、部屋で読書をしていたらいけない、何か胸のあたりが変だなと思っていると、飲みすぎた翌日くらいしかやってこない吐き気が突如込み上げて来るではないか。「エー?」と思い、やむなく「酔いそうだったら早めに飲んで下さい」と船内の案内所で配っているトラベルミンを遅まきながら流し込んだのだった。びっくりしながらも、生まれて初めての酔い止め薬の効果か、どうやらその晩のドレスコード”フォーマル”のディナーも乗り切ったのであった。

にっぽん丸では他にも多くの人が船酔いしていたし、ほぼ同じ航路を同時に走っていたもっと大きな飛鳥Ⅱも大時化で酔っていた人が多かった、と後から知ったが、今年は去年と比べて荒れた正月クルーズだった様である。それにつけても「ああ、私も人並みに酔うのだ」と少々自信を喪失したが「 自分の弱さを知って段々と人の痛みが分かる様になるのよ、新年早々、洋上でそんな経験を積めて良かったじゃない」と妻に諭されるのであった。ご説ごもっとも。

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