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2008年6月26日 (木)

国際的常識

漁船とぶつかったイージス艦「あたご」の当直士官が業務上過失などで起訴された。この事故ではいつものメディアの例に漏れず、当初から一方的に自衛艦が悪いかの様な報道が盛んになされており、今回の起訴も当然と言う論調である。

しかし週刊誌や、各種の報道、海事専門誌などの追跡記事では悪いのは自衛艦だけか、という指摘も相当目立つこのごろである。

自衛艦(軍艦)は、民間の船に本来敬意を持って扱われるものである、と前回私はブログで取り上げた通りである。その後、自衛艦(軍艦)と行き違う際は、商船は船尾の国旗を半分下げ、敬礼をして進路を譲るのが国際的には普通であるという事をある本で知った。大きなイージス艦はその国際的常識に従っており、何隻もの船団で来る小型漁船をいちいち回避していたら却って危険である、という声も強い。

また大漁祈願の「げんかつぎ」でわざと大型船の前を直前に横切る小型漁船もいる、という声はテレビでも放映されていた。自衛艦ブリッジの見張り要員が多すぎて、却って統制がとれないのも原因の一つではないか、というのは海事業界誌で商船の船乗りからの声であった。

今後海難審判などの場で事実が明らかになるのだろうが、そもそもこの事故を調査するのが軍法会議や軍の裁判組織でない事は、わが国の安全保障上大変な問題であると言う。警察(保安庁)や消防が捜査権を盾に機密地域に入れ、機密が外部に容易に漏れる様なわが国の法体制の下では、今後米国は機密や様々な軍事技術を日本に供与するのに慎重になるであろう事が容易に想像がつく。すでに近年イージス艦の機密が中国のスパイに漏れた例などから、次世代戦闘機F22ラプターの日本への供与に米議会が赤信号を出しているそうである。

驚異的に軍事予算を毎年伸ばし、着々と覇権国家の本性をむき出しにする中国。米国の傘の下、わが国が軍事的に圧倒的に優位にある事がこの国の進出を防ぐ一つの手立てある事は想像に難くない。気がついた時には、沖縄は中国のものだった等という事態になる前に、自衛隊に対する、というより先の大戦の反省から、軍と言うとタブー視し日陰者扱いしてきたわが国の論調や法律をそろそろ世界標準に改める時であろう。終戦より60年以上、冷戦が終わってから15年以上、この変化の激しい世界で新たな視点を持たないと大変な事になる、と危惧するのである。

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