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2008年4月21日 (月)

中継信号とインターフェイス

A_6

この信号を中継信号と言って、写真の様に縦一列に点灯していたら「この次」の信号が青であるとあらかじめ示す信号機である。で先の信号が赤なら横一列、黄色なら右上から左下へ斜めに点灯する。道路の「予告信号機」と似ていて、カーブなど見通しが悪い箇所に設置され、あらかじめ運転士に「次の信号の表示」を知らせる役目を担っている。

では次の信号とこの中継信号機の間に、先行列車が止まっていたらどうなるか。この時は次が青なら間に列車がいたとしても「進行=縦一列」を示すのである。

(鹿児島本線 事故略図参照)2002年鹿児島本線海老津~教育大前駅間で、イノシシにぶつかって停車中の電車に後続の電車が追突した大きな事故があった。このイノシシをはねた電車(A列車)はたまたま次の信号と中継信号の間に緊急停車したが、後続の電車(B列車)もA列車が停止している為、一つ手前の信号が赤に変って停止をした。しかし一定時間を越えて信号が赤から変らない場合には、信号システムの故障も考えられので(システムはフェイルセーフの考えから故障した時は赤を示す様になっている)時速15キロ以下で前方を警戒しながら進行して良いと言う規定に従い、B列車はATSの警報を解除して15キロ以下で前進を開始。ほどなく中継信号機が「進め」を示していたのでこれを自列車(B列車)に対するものと勘違いし、加速を始め前方に停止しているA列車に追突したもの。この中継信号の「進め」は次の信号、すなわち停車している先行列車(A列車)に進んで良いと表示している「予告信号」であったのである。

システムと人間のインターフェースという面から見ると、見事に人間心理の陥穽を突かれた事故といえよう。B列車の運転士にしてみれば、本来赤信号が出るはずのない区間で突然停止信号が出て、しかも時間が経っても表示が変らなかったので、信号の故障かもしれないという余断を持ったであろう。なので規定に従い警戒しながら進行するうち、中継信号が進めを示しているのを確認、ここでやはり信号故障だったかと思ったに違いない。しかしこの中継信号はまだ次の信号を通過していない先行のA列車に対するもので、この場所と次の信号の間にA列車が居るかも知れないという可能性を、Bは思考から排除してしまった事が理解できる。

電車に乗って中継信号機をみると、人間心理の落とし穴が社会にはあるものだと思い起こすのである。

鹿児島本線 事故略図
20080420_2

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